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連載「こちら米国自治領北マリアナ諸島ロタ島テテトビーチ前派出所」(1)

 みやげ物を探すにもひと苦労するほど、手つかずの大自然が残る米国自治領北マリアナ諸島ロタ島。さんさんとした太陽が真っ白い砂浜に降り注ぐテテトビーチ前から、まだ日本人には知られてない南国の“秘島”を現地リポートする。

 サイパンとグアムの間に浮かぶ人口3000人余りのこの小さな島にも選挙の季節がやってきた。サイパン、ロタ、テニアンなど14島からなる北マリアナ諸島の知事と議員を選ぶ選挙が先ごろ行われた。
 議会は両院制を取っており、普通選挙で選ばれる。米国本土の選挙同様、知事が代われば議員も総入れ替え。島民は「知事官邸があるのに、新しい知事が就任する度にすぐ別の家が建ってしまうのさ」と皮肉る。ゆったりとした時間が流れるこの島で、選挙は島をあげての大イベントだ。
 選挙数カ月前には、島内の看板は支持を訴える候補者のポスター一色。ロタで一番有名なビーチ、ここテテトビーチでも盛大なバーベキューパーティーが開催された。
 候補者の支援者らがバーベキューで有権者をもてなす。ここにやって来れば誰でも無料で食べ放題という、日本ではちょっと考えられない大胆な票の取り込み合戦が繰り広げられるのだ。もちろん気の優しいロタ島民のこと、観光客が興味本位でふらっとのぞいてみてもしっかりごちそうしてくれるから心が広い。
 普段は観光客ばかりで島民はあまり訪れることのないテテトビーチ前は、休日になるとお祭り騒ぎの様相だった。
 しかし、島の長老アントニオさん(81)は「俺は行きたくないよ。行ったら一票入れなくちゃいけなくなっちゃうからね」と苦笑いする。それもそのはず、いまロタ島は日本と同じくらいの不況下にあるのだ…。

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