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ノア 苦悩する田上新社長

 プロレスリング・ノアの田上明社長が社長業の苦悩にさいなまれている。9日、都内の同事務所で取材に応じ、百田光雄相談役の辞表をあらためて保留。辞表を受理する見通しは未だに経っておらず、次期シリーズ(12日、東京・後楽園ホール)開幕はすぐそこに迫っている。百田騒動は長期化の可能性も出てきた。

 田上新政権誕生の翌日、百田相談役が会社に辞表を提出。退団の意向を示したことでノアには激震が走った。
 まだ新体制が発足して4日ほど。筆頭株主でもある三沢真由美夫人から「選手たちがバラバラにならないようにしてほしい」と三沢さんの遺志を伝えられていただけに、今回の電撃辞意は頭を悩ませる問題でもある。
 それだけに、田上社長=写真=は百田相談役の辞表について「ボクは受け取っていません。保留です」と受理していないことをあらためて言及。
 さらに、結論を出す時期についても「未定です。まだこれからです」と明言を避けた。
 非常に難しい問題とはいえ、いつまでも結論を先送りにするわけにもいかない。12日の日曜日から新体制後、初のシリーズが始まるのだ。

 一度巡業に出てしまうと、21日の秋田市立体育館・サブアリーナ大会が終了するまで東京に戻ってくる予定はない。今週中に結論が出ない場合は、シリーズ最終戦(25日、東京・JCBホール)終了後に持ち越しになってしまう可能性も十分に考えられる。その場合、退団問題は長期化の様相を呈してくる。
 この日は2日ぶりに出社し、社長業をこなした後、社長就任のあいさつまわりに出かけた。次から次へと押し寄せてくるスケジュールに「慣れない仕事でだいぶお疲れのようです」と体調を気遣う声もあがっている。
 留意か、百田相談役の意向を汲むのか。就任早々つきつけられたこの“難題”を田上社長はどのように解決していくのだろうか。まずは、その手腕と決断力に注目が集まる。

◎沈黙破り秋山が胸中告白
 秋山準はこの日、自身のブログで新体制へのバックアップを約束した。
 秋山は自身が代表取締役社長を務めるA・I・C(アキヤマ・インターナショナル・コミュニケーション)の公式ブログ「秋山社長の徒然日記」で丸藤正道副社長と食事をしたことを明かし、「いろいろ話をする中でNOAHを良くしようという気持ちが凄く感じられました。僕は僕なりにこれからについて話をした。大変な事もあると思うが、少しずつ頑張って欲しい。僕に出来るサポートはしていきたいと思っています」と誓った。
 また、百田相談役の辞表提出には「残って欲しい」と連絡をし「なんとかならないものか…」と慰留を呼びかけていた。

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