「価格帯は従来と変わらず1泊5000円前後で、カプセルホテルとビジネスホテルの中間を意識したものが多い。場所は交通の便がよい三条、四条の繁華街が中心ですが、今後は嵐山や金閣寺、宇治といった名所周辺でも開業の準備が進んでいます」(地元記者)
鴨川の三条大橋近くにある『THE PRIME POD京都』は、東山の街並みを見渡せるラウンジにゆったりめのカプセルで、2月のオープン以来、人気を集めている。
西本願寺に近い『カプセル旅館京都』は、畳敷きに襖という和風調がウリだ。
「京都にカプセルホテルが増えている背景には、深刻なホテル不足があります。ここ数年、市内では外国人観光客が予想以上に増え続けている。確かに民泊施設も増えていますが、まだ一般住宅では安心して泊まれる所が少ないのが現状で、周辺とのトラブルも多い。その受け皿として注目されているのです」(トラベルライター)
アジア系の観光客を狙う手軽なホテルが増えているのは、関西一円共通だ。
しかし京都では特に、清潔な室内やプライバシーの確保、エステサービスなどの充実で、日本人女性客の取り込みにも力を入れている。
木屋町のホテル関係者はこう語る。
「京都観光の場合、“歴女効果”も続き、女性の一人旅が増えている。我々もインバウンド景気は所詮バブルと見ていますからね。女性客の取り込みへの意識も、“高級仕様”につながっていると思います」
カプセルホテルも進化している。