もともと、Aは福岡県北九州市生まれ。県内の名門高校を卒業後、大手銀行に入社したが、当時から地元では美人として名を馳せた存在だったのだ。
「高校の同級生によれば『吉永小百合まではいかないが、野際陽子以上の美人!』といわれ、実際に彼女によく似ていた。就職先の銀行でも、その美貌が目を引く才媛だったのです」(民放局の社会部記者)
'70年には大阪の自営業者の男性と結婚。2人の子供を授かったが、47歳の時からその人生に不吉な“影”が差し始めたという。前出の社会部記者がこう語る。
「'94年に夫が心臓病で入院したのですが、外出許可が出た夜に自宅で突然死したのです。周囲はこれを不審に思っていましたが、Aは手にした遺産で京都、兵庫、和歌山、島根を転々。金が尽きた頃の'03年に、大阪の自宅を税金未納で差し押さえられたが、翌年には兵庫県西宮市で薬局を営む67歳の資産家男性と再婚しているのです」
ただ、この2度目の結婚生活にも明らかな疑惑が渦巻いている。実は、この2人目の夫は、結婚から2年後にまたも心筋梗塞で突然死。Aはその際にも、約3000万円の生命保険金を手にしているのだ。
「その後、松原市に住む77歳の男性と3度目の結婚。この男性が突然死すると、2人の高齢者男性と交際した。そのうちの1人がバイク事故で亡くなった豊田さんで、もう一人の高齢者男性も死亡しているのです。しかも豪胆なのは、これだけの交際歴に飽き足らず、昨年春には結婚相談所に登録。紹介を受けた林さんと10月に入籍し、再び不審死事件に巻き込まれているのです」(前同)
在阪の社会部記者がこう話す。
「Aの周りでは多くの男性が心臓発作で不審死している。そのため、京都府警はAをポリグラフ(嘘発見器)にもかけたが、判断材料にはならなかった。また、今年3月下旬には、事件を追う記者たちがAを、現在住んでいる大阪市内の自宅マンション前で40分にわたって詰問したが、『犯罪者になりたくて生きてませんねん』『徹底的に調べてくれたらええねん』と全面否定。あ然とする開き直りぶりだったのです」
両府警は、青酸化合物の入手経路についても捜査している。
67歳でもAは超美人。見たままの“毒婦”と謳われた、木嶋佳苗や上田美由紀以上の一大事件となることは間違いない。