運転していたのは無職の少年A(18)で、常習的に無免許での運転を繰り返し、取り返しのつかない大惨事を引き起こした。
「事故後、遺族らの了解もなく個人情報が漏れていたことが発覚。流出元である小学校の教頭や亀岡署の姿勢が問題視されたが、一方では全く赤の他人が犯人扱いされ、ネット上で糾弾される騒動も発生していたんです」(ウェブライター)
この事故で現行犯逮捕されたのは、Aのほかに同乗していた大学生(18)と専門学校生(18)だが、いずれも未成年であることから、氏名は伏せられた。
ところが、これが災いしてネット上で“犯人捜し”が始まったのである。
「まずは事件発生直後に流れたニュース映像に映っていた野次馬の若者2名が餌食になった。現場近くでケータイをいじっていたため、同乗者と間違われてしまったのです」(同)
ネット上では、〈容姿からして加害者っぽい〉〈加害者でしょうよ!〉など決めつけられ、事故とは無関係と判明した後も〈野次馬でも酷い、人間じゃない〉など散々叩かれた。当人らはミクシィで〈なんで俺が犯人やと思われてんのや〉〈郵便局行こうとしたらテレビ映ってて2ちゃんねるに画像が出回ってるんだよ〉と反論しており、とんだトバッチリだったようだ。
さらに事故直後には、容疑者とされる3名の未成年の名前や、ミクシィ、ブログのアドレスまでもがネット上に出回った。
〈絶対に許すな!〉と、2ちゃんねるに実名入りのスレッドが乱立したほか、ツイッターでもその名が大きく拡散された。彼らのミクシィには、多数のユーザーが乱入し、〈人殺し!〉〈殺人犯は死んでください〉〈関係ないんやったら何で名前があがるんや!〉など、テンションの高いコメントが数百件も書き込まれた。
ところが、ほどなくしてこの3名も人違いであることが判明したのである。
「間違われた人たちは、容疑者逮捕後もミクシィにログインしている形跡があり、犯人でないことは明らかだったんですが…」(同)
正義感が空回りして、ロクに確認もせず、赤の他人を傷つけるネットユーザーたち。加害少年らのことを、とやかく言える立場じゃないことだけは明らかだ。