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未完の大器・堂上直の一発に救われた中日スカウト

 ハンカチ世代の“未完の大器”堂上直倫内野手(21)に、待望の一発が出た。このプロ初本塁打は意義深い。元中日投手の父・照さん、兄で中日の先輩・剛裕(25)に続く父子二代の兄弟アーチである。

 「井端(弘和)の代役としてスタメン二塁を任されたんですが、打率は1割そこそこ。そろそろ結果を出せなければ、二軍落ちもあり得る状態でした」(プロ野球解説者の1人)
 今さらではあるが、堂上は07年高校生ドラフト1巡目指名で、中日、巨人、阪神が競合した。皮肉なものである。抽選に外れた巨人が獲得した坂本勇人はレギュラーに定着し、堂上直は坂本との『差』が大きく開いた現状に、強い危機感も抱いていたという。

 しかし、当の堂上以上に安堵したのはスカウトマンたちのようだ。
 「中日スカウトが高校生の視察現場で苦しんでいるって話はよく聞きますよ」(ライバル球団スカウトマン)
 堂上直の長い二軍暮らしは中日スカウトマンを追い詰めた。
 「アナタたちにも問題があるんじゃないですか!?」
 有望高校生を抱える指導者、関係者にそんな苦言を呈されたこともあるそうだ。
 「アマチュアの指導者、とくに高校生を預かっている監督さんたちは『我が子を送り出す心境』ですからね。将来のことを考え、進学させるべきなのか、それとも、プロで勝負させても大丈夫なのか…。考えてみて下さいよ、約1億円も払って獲得した高校生が3年間も二軍で燻っていて、その間、下位指名した大学生、社会人はすぐに一軍を経験しているわけです。中日の育成ビジョンに問題があるんじゃないかと不安に思うのは当然でしょう?」
 高校野球指導者の1人がそう言う。
 約1億円も払って獲得した高校生とは、堂上直のことだ。堂上が二軍でもがいている間に中日入りした社会人、大学出身選手はすでに一軍を経験している。まして、巨人・坂本の今日の活躍を思えば、「育成に問題がある」と猜疑の目を向けられても仕方ない状態だったのだ。聞けば、地元名古屋から疑問の声が強く聞かれたという。

 「これで、中日のスカウトマンたちも『育成はしっかりやっている』と反論できるでしょう。堂上直に一発が出るまで『29打数3安打』だったんです。『落合(博満)監督も結果をすぐに求めず、我慢しながら起用している』と言い返せますし」(前出・プロ野球解説者)
 だが、堂上直がこれからもスタメンで出場できるとは限らない。正二塁手・井端が帰って来た場合、堂上直がベンチスタートになるのが濃厚だ。一部では、「三塁手の森野を外野に持って行き、堂上直を二軍同様、三塁で使えばいい」と反論する声も聞かれたが、全ては落合監督次第である。
 「打率2割8厘(6月28日時点)のセサルを使い続けましたからね。外野フェンス衝突の故障がなければ、まだスタメン起用していたかもしれません」(地元メディア陣の1人)
 落合監督は自身が見込んだ選手にはチャンスを与え、結果がすぐに出なくても我慢して使う。「見込んだ選手」というのはエコ贔屓ではない。走攻守において数字に表れない部分でもチームに貢献している選手、何か1つでも強い特徴を持った選手のことだ。今の堂上直は高校時代のような『強打堅守』のイメージはない。井端復帰後、再びベンチを温めたとしても仕方ないのではないだろうか。

 「しがらみを嫌う指揮官でもあります。コーチスタッフに外様が多いのは、選手とコーチが馴れ合いの関係になるのを嫌がってのことで、周囲が堂上直を使い続けろと言えば、逆効果かもしれない」(前出・同)
 堂上直が出遅れた責任は中日首脳陣にはない。しかし、中日スカウトマンは堂上直が試合に出続けている間に有望高校生をクドキ落とした方が良さそうだ。

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