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市場大混乱のウナギ規制

 “世界の警察”米国の横暴が止まらない。オスプレイの押し付けに続き、希少生物保護が目的のワシントン条約の対象に、何とウナギを規制する案が浮上。日本人の食文化が国際取引で規制され、おいそれとは口に入らなくなる可能性が出てきたのだ。
 「ウナギは太平洋からインド洋までに生息する日本ウナギのほか、欧州ウナギ、アメリカウナギがおり、当面ワシントン条約の対象になるのは、大幅な減少が指摘されているこの両ウナギです。しかし、ついでに日本ウナギも対象になる恐れがある。もし規制が現実化すれば、ウナギ(加工品も含む)輸出国の許可がないと日本は輸入できなくなり、輸出大国である中国が、『輸出しない』と言えば国内に入ってこなくなる可能性があります」(流通関係者)

 監督官庁である水産庁は、「どういう内容か、本当に規制案が検討に入っているかどうか見極めたい」と、まるで他人事を決め込んでいる。ワシントンには日本大使館があるのに情報を収集しようとする気すらない。
 「近年のシラスウナギの不漁により、ただでさえ価格は過去最高水準に跳ね上がっている。国際取引が規制されれば、国内産の元になるシラスでさえ輸入に頼る日本市場には大ダメージです。ただ業界内では別の要因も囁かれている。普通、鮮魚は市場に出されてセリに掛けられ価格調整が行われるが、ウナギは養殖業者と問屋や専門店が直接取引している。業者の言い値で買わざるを得ないのです」(業界関係者)

 以前、地中海・大西洋クロマグロがワシントン条約の俎上にのぼったことがあった。日本の反対で何とか免れたものの、米国にはいまだに強い姿勢が継続されているのも事実。クロマグロの仇をウナギで取られては、たまったものではない。

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