豊田皓社長(66)の処遇が取り沙汰されてこよう。ただ、フジMHD自体は増収増益。そのため留任するだろうが、フジテレビの社長ポストは誰かに譲る可能性もある。
豊田社長がフジ社長に就任したのが'07年6月。'13年は3期6年の改選期に当たるので、バトンタッチの時期としてはおかしくない。
日枝久会長(72)のポストも、他のマスコミ企業は注目している。社長就任が1988年ですでに25年目に入った。だが、大株主ではない。それまでフジでもっとも長かった社長は元郵政次官の浅野賢澄氏(故人)の14年だった。
「25年目にしてグループを完全制覇しようとしている日枝氏は、いま辞める必要がない。辞めたら損と思っているでしょう。1億7000万円の報酬をもらえるんですからね。かつて鹿内春雄会長(故人)は、業績が悪くなったら社長を代えていたが、日枝氏はその人事手法を真似ているだけです」(フジテレビ関係者)
他局はそれほど大きな動きはなさそうだ。日テレホールディングスの大久保好男社長(62)は'11年6月に社長就任。'13年で1期目を終えるが、視聴率はトップを奪還し、業績もいい。
TBSホールディングスは相変わらず井上弘会長(72)が君臨し、石原俊爾社長(67)は'12年に社長になったばかりだ。業績は相変わらずかんばしくはないが、もうこれ以上、交代要員がいないのも実情だ。
テレビ朝日は早河洋社長(67)の続投確実。西麻布に18階建ての新社屋が竣工。記念すべき年である。視聴率も、日テレと首位争いするまでになった。社長に落ち度はない。
テレビ東京ホールディングスの島田昌幸社長(67)は'07年6月に日経から社長に就任。3期6年が終わる。きわめて低い確率だが、日経から新社長が送りこまれ、島田社長が会長になることも予想される。
いずれにせよ、フジの会長・社長人事が大きな焦点となろう。
(編集長・黒川誠一)