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朝日新聞 社長の年頭挨拶は消費税増税問題 暗に指摘された“体力のない新聞社”とは

 朝日新聞・木村伊量社長の年頭挨拶が、波紋を広げている。
 木村社長によると、消費税増税に踏み切った場合、財務基盤が弱い新聞社が経営破たんに追い込まれるというのだ。
 「食うか、食われるかの戦い。体力のない新聞社がギブアップし、新聞業界の地図が塗り変わるようなことも頭に入れておく必要がある」

 木村氏が暗に指摘する“体力のない新聞社”のうち一社は、毎日新聞ホールディングス(以下、毎日HD)であろう。大手新聞社で同社だけが'13年3月期中間決算で最終赤字に陥っているからだ。
 '11年4月に系列の毎日新聞社とスポーツニッポンを傘下におさめ再スタートを切ったが、直近である'13年3月期中間決算は、売り上げが1177億円(3.1%減)、経常利益が4億5700万円(前年同期は6億7800万円の赤字)。だが、中間最終赤字が21億2900万円(前年同期15億4700万円の赤字)となったのだ。
 毎日新聞HDによると、部数・広告減にくわえ、投資有価証券評価損が原因で最終赤字になったという。毎日新聞HDを除く他紙はまずまずだから、余計、毎日新聞の経営悪化が目立つ。

 日経新聞の'13年6月期中間決算は売り上げが1464億円(2.9%増)、経常利益が101億8700万円(51.7%増)、最終利益が63億2600万円(60.7%増)と大幅な改善。
 朝日新聞も、'13年3月期中間決算は売り上げが2299億6200万円(0.2%増)、経常利益が94億9800万円(383%増)、中間最終利益が64億6700万円(前年同期は19億7600万円の赤字)と「木村体制」になってから業績がかなり上向いている。
 また、産経新聞'13年3月期中間決算は売り上げ657億円(1.4%増)、経常利益が8億1200万円(43.2%増)、中間最終利益が2億5000万円(130.4%増)と心配された赤字にはならなかった。
 読売新聞グループ本社は、'13年3月期の本決算期でないと公表しないのでここでは省く。

 業績がよくない毎日新聞は、'12年12月11日付で消費税増税に踏み切った際の新聞への軽減税率適用を訴えている。
 朝比奈豊社長は2期4年を終わり、今年は3期目に突入。そのため社長交代説や会社身売り説が出ている。
 毎日新聞HDの巻き返しに期待したい。

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