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永田町血風録 兄弟タッグ再結成で鳩山時代が来るか

 鳩山由紀夫と邦夫の兄弟は性格が全く違っている。これは河野一郎と謙三(ともに故人)の2人もそうだった。
 「鳩山兄弟は岸信介と佐藤栄作が総理の座を射止めたのとかなり似ている。岸と佐藤は吉田茂に対して距離を置きながら、保守合同によって同じ自民党に属し、それぞれ派閥を形成して長くその実力を保持していた。鳩山兄弟はどうか。異なる政党で対立してはいるが、永田町での兄弟の評価はそろって高まっている」(政界アナリスト)

 兄の由紀夫は民主党幹事長だが、あの気難しい小沢一郎を立てて、とにもかくにも党をまとめている。テレビ討論でもソツがなく、民主党が一時、自民党を支持率で上回ったのは由紀夫の功績大であった。
 次の選挙では民主党が勝てるといわれている。小沢が総理に指名されるだろうが、長く続くとは思えない。
 「小沢は勝つまで党首で頑張るだろうが、首相の座はほどなく誰かに譲るはず。その筆頭候補は、由紀夫ではないか」(前出・政界アナリスト)

 岡田克也を推す声もあるが、現在の民主党内で小沢の次に首相に近いの由紀夫であり、ポスト小沢の1番手といえようか。
 由紀夫は鳩山家という華麗なる家系の出身。曽祖父は衆院議長をした鳩山和夫(東大法学部教授)であり、祖父は吉田茂と対決して首相になった一郎。父は大蔵次官から参院議員になり外務大臣を務めた威一郎である。
 その血筋を受け継いで、まず政治家になったのは、由紀夫の2歳年下の邦夫である。邦夫は東大法学部を出て田中角栄の秘書を務め、昭和51(1976)年に代議士になって以来、文相などを歴任している。
 平成5(93)年には自民党を離党、兄の由紀夫とともに民主党結成に加わった。その後、東京都知事選に立候補して落選。自民党に復党した。
 「与野党に分かれて活躍していても、兄弟であることには変わりはない。今秋には政変が起きるはずで、その時、2人が以前のように一緒にタッグを組むようなことになれば、鳩山時代が来るのではないか」(前出・政界アナリスト)
 鳩山家の家訓は、“友愛”である。兄弟が張り合うことがプラスに働く場合もあるが、双方が頂点を目指すとよい結果を生まないことがある。
 相撲の若貴がその例といえる。いまのところは政界の若貴状態に近いが賢明な兄弟だけに、おそらく悲劇の結末にはならないだろう。
 “友愛”を、その言葉通り実行すれば、政界の若手がついてくるのは間違いない。そして政界再編の時、兄弟がイニシアチブを取れば救世主となるのではないか。(文中敬称略)

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