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捜査線上に浮かんだ2つのルート セガサミー会長宅「銃撃事件」の犯人(1)

 1月14日未明、パチンコ・パチスロ・ゲームメーカーの『セガサミーホールディングス』のトップである里見治会長(73)の自宅に銃弾が撃ち込まれるという事件が発生した。
 捜査当局の調べによると、北側にある門の照明が割れており、周辺には未使用の銃弾3発と、薬きょうが一つ見つかっている。里見会長の自宅がある東京都板橋区の住宅街は、一瞬にして同社が作った人気ゲーム『龍が如く』の世界になってしまったというわけだ。

 セガサミーの里見会長といえば、この業界では知らない人間はいないほどの有名人。波乱万丈の末、セガサミーを日本最大のパチンコ・パチスロ・ゲームメーカーに成長させた立志伝中の人物だ。
 では、そんな里見会長宅に誰が、何の目的で銃弾を撃ち込んだのか。

 まず、真っ先に関連性が疑われたのが一昨年10月に発生した別の銃撃事件だった。
 捜査関係者が話す。
 「この時に銃弾が撃ち込まれたのは某化粧品会社の大株主であるA氏の事務所が入るビルでした。このA氏はセガサミーの大株主でもあります。さらにいえば、A氏は『芸能界のフィクサー』と呼ばれるほど派手な交友関係で有名なため、その線でのトラブルも考えられました」

 ちなみに、里見会長自身も多くの芸能人やスポーツ選手のタニマチとして知られている。有名なところでは長嶋茂雄、元横綱千代の富士、青木功…、芸能人でも徳光和夫、石井竜也らとは親しい関係だという。
 ただし、結論からいえばこの二つの銃撃事件の関連性は薄いようだ。
 「A氏の事件では犯人として暴力団員が逮捕されています。すでに保釈されていますが、今回の銃撃事件とは無関係のようです。というのも暴力団の“脅し”としてはあまりにも手口が稚拙なんですよ」(同)

 通常、こうした銃撃事件の場合、なんらかの脅しや脅迫のデモンストレーションであるケースが多いのだが、里見会長の周辺にはそうした動きは一切見当たらないという。
 「里見会長は以前から暴力団嫌いを公言している人物で、車を防弾仕様にしているほど普段から警戒しています。その筋からよくは思われていませんが、接点がない以上、どうしようもないはず。それだけに捜査当局は犯人像が絞り込めずに困惑しています」(警視庁詰め記者)

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