出会いは'01年、JR亀有駅近くのキャバクラ。客として週に3回ほど通い、件のキャバ嬢をたびたび指名していたという。そんな関係に変化が訪れたのは'03年のことだった。
「キャバ嬢から『家賃がない。携帯電話の料金も払えない』と告白され約10万円を振り込み、今度は『胃がんになった』とのことで100万円を渡したのですが、'06年からは『入院中で面会謝絶になった』と言われ、会う事もなくなり、メールでのやり取りのみになったのです」(社会部記者)
起訴状によれば栗田被告は'99年から勤めているゴム会社で経理を担当していたが、'05年から'10年までに、勤務先のインターネットバンキングなどから約5億を引き出したという。
「その後、名目が最初の『胃がん』から『心臓が弱い』とか『脊椎損傷』果ては『白血病』とコロコロ変わったため、怪しんで病院の明細を見せてもらおうとしたら『お金を振り込んでくれないと命が持たない。疑われたら生きている意味がない』なんて言われて、また思い直したそうですよ」
と、傍聴していた記者もため息を漏らす。
もちろん、このキャバ嬢の“病気”は真っ赤なウソ。彼女の調書によれば「多額の振り込みをしてもらったが全てホストクラブで使ってしまい、1円も残っていない」という驚きの発言。
法廷に現れた栗田被告は坊主頭にメガネという地味な風貌。「後悔し、反省しています。少しずつでも弁済していきます」と反省文が読み上げられると、涙ぐむ場面も。果たして9月10日の被告人質問では何を語るのか。