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プロ野球 楽天・田中が松坂大輔に弟子入りの裏事情

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表候補の楽天・田中将大投手が8日、同代表候補の松坂大輔(レッドソックス)への弟子入りを志願した。WBC合宿(2月16〜22日、サンマリンスタジアム宮崎)で、メジャーのエースからテクニックを盗もうと躍起になる田中。その背景には楽天の投手陣の台所事情が見え隠れする。

 現在、WBC第1次候補34人の中に選出されている田中。今オフには初めてグアムで自主トレを敢行、WBC使用球を試すなどすでに3年目のシーズンに向けて臨戦態勢を整えている。
 「(WBC代表)合宿には参加できるので、どんどんアピールしたいなと思います」と原ジャパン入りに意欲を示すマー君。代表合宿には最年少で参加することになるが、中でも一番楽しみにしているのは、大リーグでエースとして活躍する松坂との対面だ。
 田中が楽天に入団した時に松坂はレッドソックスに移籍。これまでほとんど接点はないため「生で投げている姿を見てみたい。楽しんでちゃいけないでしょうけど、練習法とか全部に興味があります。すべてです」と目を輝かせる。
 松坂との合体を心待ちにする背景には「WBCもありますけど、チームもあるので」と楽天に恩返したいとの思いが強い。

 楽天投手陣はチーム防御率こそ年々良くなっているものの、これまで2ケタ勝利を挙げた投手は、田中と岩隈久志の2人しかいない。そんな苦しい台所事情を改善しようと投手コーチとしてダルビッシュ有などを育て上げた佐藤義則氏を招聘。悲願のクライマックスシリーズ出場に向けて投手陣の強化を図っている。
 だが、田中と岩隈がどんなに奮闘しようとも、続く投手が現れなければプレーオフに進出するのは難しい。そこでチームをバックアップすべく「盗めるところは盗みたい。シーズンに生かしていければいい」と、合宿で得た知識や技術を還元しようというのだ。

 この日は、都内のホテルで行われた日本赤十字社の「はたちの献血キャンペーン」記者発表会に出席。広報キャラクターとして「1人でも多くの人に協力してもらえれば」とPRした。
 「求められているものが年々上がってきている。最低2ケタ(勝利)。それとクライマックスシリーズへの出場」と改めて20歳の目標を掲げた若きエース。田中の合宿参加は楽天にとっても有意義なものになりそうだ。

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