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トラウマが日本妖怪の総称を生んだ? 妖怪の呼び名にまつわる諸説

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 異形のモノたちを示す呼称には「モンスター」「クリーチャー」「化け物」「お化け」などがある。「モンスター」は欧米文化における異形をさす言葉。「クリーチャー」は、映画やドラマでは「創作の怪物」か「未確認生物」と翻訳されることが多い。また「化け物」という言葉は意味の範囲が広くなり、変わった人間を含むこともある。最後の「お化け」は、異形のモノを現す日本の幼児語であり、現代では分離されている「妖怪」や「幽霊」を総括した呼称になっている。

 この異形のモノを示す総称の幼児語だが、実は地域性がある。まずは主に西日本に分布する「ガ」や「コ」を含んだ用語群がある。ガオー、ガガマ、ガゴジ、ガッツァン、ガガモ、ガンゴー、ガモ、ゴンゴチ、ゴンゴン、ガンゴーなどが挙げられる。また東日本を中心に分布するのが「モー、モウ」を含んだ用語群である。モッコ、アンモ、モモッコ、モモコ、アモー、モーモー、モモンガなどがある。

 これらの言葉がどこから生まれたのか、決定的な証拠はない。だがいくつか推論は出されている。まずは「噛もう」「がおーっ」という、口を開けて幼児を驚かせるアクションや発音から生まれたという説だ。確かに幼児にお化け話を聞かせるとき、このようなアクションや言葉で威嚇した記憶は誰にでもあるだろう。

 また、奈良「元興寺(がんごうじ)」に出現した「がごぜ」という古い鬼が伝承して生まれたという推理もある。

 さらに、蒙古襲来がきっかけとなっているという説もある。襲来は日本に深刻なダメージを与えており、その恐怖心から、異形のモノは「モ・ウ・コ」という発音がもとになっているという仮説もある。この「モウコ」という発音に起因する幼児語は、主に東日本に多いことから「蒙古来襲の損害を東日本は受けていないではないか」と異議を唱える者もいるが、蒙古襲来は西日本だけではなく、日本中から集められた武士たち全員が共有した”怖さ”であった。ならば、東日本に帰った武士たちが妻や子供に「モウコ」の恐怖を語り継いだ可能性はあり得るし、実際に損害があった西日本では逆に口を閉ざしてしまったのかもしれない。

 異形のモノの総称は、今後も歴史の影響や偉人によって変化していくのかもしれない。

(山口敏太郎)

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