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今度は日本海溝の外側で起きる 悪夢の大津波を呼ぶ三陸沖地震再来

 研究者の間などで“3月中に南海トラフ巨大地震が発生する”という不気味な予測が相次ぎ、14日には伊予灘を震源とする震度5強の地震が発生し、不安は増すばかり。そんな中、東北地方の沖合では東日本大震災前をはるかに上回る頻度の地震が起きている。
 「3・11の震源域での地震の回数は明らかに減りました。体で感じる回数は、巨大地震後から1年目は7996回だったのが、2年目に1583回、3年目は1023回。ところが、この震源域のさらに沖合、つまり日本海溝の東側に、震災前の20倍の頻度で地震が発生している地域があることが、気象庁の解析で判明したのです。この地震は、アウターライズ地震と呼ばれ、揺れはともかく津波が心配されます」(サイエンスライター)

 実際、昨年10月26日には、同震源域でM7.1のアウターライズ地震が発生している。
 琉球大理学部名誉教授の木村政昭氏が説明する。
 「3・11は“逆断層型”で、断層自体を押す力が掛かる状態で地震が発生した。ところが、昨年起こったアウターライズ地震はプレートのごく浅い部分で起こる正断層型。断層を境に両方に引っ張る力が働いたわけです。アウターライズは揺れはさほどではないが、海底が沈んだぶんだけ津波が起こる。今後も三陸沿岸では注意が必要です」

 気象庁でも「今後も大きな地震が起こる可能性があるため、揺れや津波に備えてほしい」と呼び掛けており、地震の活動期は今後20〜30年は続くとみられている。
 しかし、ここで問題となるのが、岩手・宮城・福島の東北3県に予定されている、長さ400キロに及ぶ巨大防潮堤の建設だ。地元では観光の障害や閉塞感といった理由で反対の声が根強い。
 「昔は津波が襲っても時間をかければ、また再び元の砂浜が戻り、それでよかった。しかし今は沿岸に人が大勢住んでいますからね。防潮堤で100%津波が防げるわけではないが、よく話し合うことが必要です」(前出・木村氏)

 地震の脅威に翻弄される日々は続く。

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