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石井慧 来秋UFC急浮上

 北京五輪柔道100キロ超級金メダリスト、石井慧のプロ転向でデビュー戦に注目されている。主戦場として有力視されるDREAMと戦極の国内2大メジャー団体が獲得の意向を示したが、本人は明言を避けたまま。しかし、ここにきて既定路線の国内マットではなく、日米を股にかけた壮大なデビュー計画があることが分かった。

 「石井は黒船に持っていかれてもおかしくない」。
 3日に晴れてプロ格闘家となり、その動向が注目されている石井。MMA転向表明してからは、国内2大メジャー団体から参戦ラブコールを受けたが、あくまで本人は「学生の間は練習を積んで、本当に強くなってから」と言い、正式なデビューは来春以降とみられている。
 それでも現状では大みそか「Dynamite!!」で、に何らかの形で“プレデビュー”を果たすのが濃厚。これらの状況からデビュー後の主戦場となるのは、TBSがテレビ放送するDREAMやDynamite!!といった、いわゆるFEG系のリングが最有力には変わりない。
 しかし、ここにきて石井のデビューをめぐって想定外の話が持ち上がっているという。MMA界の敏腕プロモーターのひとりが明かす。
 「石井のデビューに関しては、本来の予定調和が崩れるかもしれない。彼が所属団体についてすんなり答えを出さないのは、単にいま学生だからではなく、デビューの選択肢がほかにも出てきたからです」
 3日のプロ転向後の石井の言動には迷いが見られたのも事実。6日には来日したダライ・ラマ14世に「いま自分の中で全く分からない世界に来ている」と人生相談。「いろいろな人からアドバイスをもらっているが、最後は自分で決めた方がいいのか、長いものに巻かれるというやり方も時には必要なのか」と悩める胸中を打ち明けた。
 「長いもの」が「DREAM」だとすれば、ほかの選択肢が出てきたと推察できるが、いったい別の格闘イベントとは何なのか。前出プロモーターは次のように証言する。
 「彼の選択肢は、DREAMや戦極だけじゃない。来年秋に日本での開催を予定しているUFCもそのひとつ。日本大会で採算をとることを第一に考えているUFCにとって、石井なら大会の目玉になるどころか、地上波のテレビ放送も見込める。それに世界最強を目指す石井も最高峰のUFCは、当然視野にあるだろうから思惑は合致する」
 来秋に開催予定の米国最大の総合格闘技イベント、UFC日本大会でのデビュー計画まで急浮上。石井はオクタゴンに上がるのか。今後どんな決断をするのか、まだまだ目が離せそうにない。

○UFCでのファイトマネーはブロック・レスナー級?
 大みそかの「Dynamite!!」でデビューなら、推定1億数千万円と言われる石井だが、もし最有力のDREAMではなく、米UFCでアメリカンドリームを追いかけることになれば、いったいどれくらいのファイトマネーが懐に入るのか。
 日本では格闘技バブルが弾けたものの、米MMA界はUFCが独占状態で隆盛を保っている。とはいえ、過去にUFCに上がった日本人は、数百万程度のファイトマネー(勝利ボーナス等を除く)しか手にしていないのが実情。同じ柔道出身の中村和裕が「UFC76」に参戦した際に2万ドル(約200万円)、同リングで結果を残している岡見勇信でも「UFC82」で2万8000ドル(約280万円)ほどだ。
 しかし、石井の場合は事情が違う。米MMA界ではとりわけヘビー級ファイターほどファイトマネーが高い。観客動員やPPV収入が見込めるとなれば、さらに値段は跳ね上がる。金メダリストの勲章があれば、ギャラ高騰は必至。最低でも、今年2月の「UFC81」でUFCデビューした米マット界の国民的英雄ブロック・レスナーの25万ドル(約2500万円)と同等とみていい。
 石井が憧れる世界最強戦士エメリヤーエンコ・ヒョードルもUFC参戦が取りざたされた際に提示されたファイトマネーは、PPVボーナスを除いて、1試合1億5000円ともいわれている。石井もアメリカンドリームをつかめばそれ相応の対価を得られそうだ。

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