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サッカー ACL浦和サポーター激怒 あわや暴動寸前の舞台裏

 サッカーのアジアチャンピオンズリーグ(ACL)連覇を目指す浦和レッズが22日、準決勝第2戦のガンバ大阪戦に1-3で敗北。ACL連覇の夢は逆転負けという最悪の結末でついえた。サポーターを落胆させる幕切れにホームの埼玉スタジアムは、不穏なムードに包まれたものの、何が起こってもおかしくない危機はなんとか沈静化。あわや暴動寸前となった舞台裏でいったい何があったのか。

 最悪の結末だった。
 レッズはスコアレスドローでも決勝進出となる一戦。ホーム埼玉スタジアムでガンバを迎え撃ち、エース高原が先制点を奪う絶好の試合展開だった。しかし、前半を1点リードして折り返しながら、後半にセットプレーからまさかの3失点。ホームアンドアウェー方式の準決勝2戦合計2-4で決勝進出を逃した。
 試合終了を告げるホイッスルに観衆5万3287人のスタンドは、ねぎらいの拍手と失望の野次が入り混じるきな臭い雰囲気。Jリーグ王座奪還が絶望的となり、サポーターから更迭が表面化したゲルト・エンゲルス監督の解任を求める横断幕を掲げられた。そればかりか、ここ5戦勝ち星なしにDF田中マルクス闘莉王は、直接サポーターにACL決勝進出を誓約する異例の事態に陥っていただけに、不測の事態も考えられた。
 だが、この不穏なムードにすぐさまエンゲルス監督が動いた。「いろんな理由がある。サポートに対する感謝もあり、きょうでACLは終わってしまったので最後の挨拶もあったし、謝ることもあった…」。指揮官は試合後に選手とともにピッチを回り、サポーターに深々と頭を下げたのだ。
 異例の“お詫び行脚”。崖っぷちの指揮官の苦しい胸の内が透けて見えるが無理はない。「当然、僕は監督なのですべてのことを決めなくてはいけないが、今年は簡単なシーズンではなかった」。振り返ってみれば、Jリーグでの連敗による成績不振のみならず、今年は前代未聞の大騒動もあった。
 Jリーグの5月17日に行われた同一カードで暴動がぼっ発。埼玉スタジアムでガンバ戦に2-3で敗れた後、誤審や勝利を喜ぶガンバの挑発的な行為をめぐって選手間で小競り合い。それを引き金に試合後は両チームのサポーターが暴徒化してしまい、パトカー30台、警官と機動隊など約150人が出動する事態に発展したことで、チームに制裁金2000万を課される苦い経験もした。
 今回は指揮官が先陣を切ってサポーターに直接詫びを入れたことで暴動こそ回避できた。このままではJリーグも前途多難といえそうだが、果たして浮上のきっかけをつかめないレッズが常勝軍団に戻るのはいつになるのだろうか。

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