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渋谷淳の渾身のローブロー

 8月で38歳を迎えるベテランファイター、WBA世界ライト級13位の嶋田雄大(ヨネクラ)がWBA王者のパウルス・モーゼス(ナミビア)へ挑戦することになった。25日、同国の首都、ウイントフックで海外ベルト奪取に挑むのだ。

 このところ、日本人選手が海外で世界タイトルを争う機会が増えている。今年に入ってからでもフライ級の久高寛之(仲里ATSUMI)、ミドル級の佐藤幸治(帝拳)がそれぞれタイとドイツで世界挑戦(失敗)。WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃(帝拳)はメキシコで防衛戦に勝利した。
 なぜ、日本選手が海外で試合をするケースが増えているのか。それはボクシング人気の低下に加え、昨今の不況も関係している。日本国内で世界タイトルマッチを組もうとしても、スポンサーやテレビ局の協力が得られず、海外へ出向くしかないのである。

 国内のファンにとっては寂しい話にも聞こえるが、日本ボクシング界の将来を考えると、このような傾向は決して悲観するものではない。なぜなら、海外での試合が増えるということは、日本人選手のボクシングを世界にアピールする機会が増えるからだ。
 かつて国内には、海外でのタイトル戦を徹底して避ける傾向が強かった。国内で試合をする方が調整がしやすいし、海外だと妙な嫌がらせを受けることもあった。何よりボクシング人気が高かったころは、国内で試合をした方が儲かった。
 しかし、時代は変わったのだ。世界各国の有望選手は、よりよい条件を求めてアメリカやドイツに進出している。いつまでも国内にとどまっているのは日本を含めた数カ国にすぎない。
 そう、日本人ボクサーは積極的に海外へ飛び出し、自分たちの「商品価値」を世界にアピールすべきだろう。昨今の危機的状況は、ビッグチャンスの到来なのだ。

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