search
とじる
トップ > 社会 > 日本人も犠牲になった断食明けインドネシア公務員の“懲罰徴収”

日本人も犠牲になった断食明けインドネシア公務員の“懲罰徴収”

 約1カ月にわたるイスラム教徒の断食が7月17日に終わったインドネシアでは、盛大な断食明け(レバラン)の祝宴が各家庭で盛大に開かれたが、そうした様子を恨めしそうに見つめるジャカルタ在住の日本人が今年はとりわけ多かった。というのも、断食明け後約1週間の休暇を前にした公務員による恒例の“職権乱用小遣い稼ぎ”が今年は特に「巧妙、悪質」で、日本人被害者が多かったのだ。

 ジャカルタ近郊のゴルフ場で、休日のゴルフを7月上旬に楽しんでいた日本人グループ。クラブハウスで休憩中に事件は起きた。
 「突然、入国管理局の係官という連中が現れ、法律で外国人が常時携帯を義務付けられている旅券(パスポート)と暫定居住許可証(KITAS)の提示を日本人ゴルファーに求めたのです。休日のゴルフ場ですからKITASはあっても旅券はコピーを持っていた人が何人かだけ。しかし係官はあくまで原本提示を求めたそうです」(現地特派記者)
 結局、日本人約20人が平均で1人300万ルピア(約3万円)の“罰金”を払わされるはめに。

 レバランが近づくと、給与が安い公務員は家族と過ごす休暇用の「特別小遣い稼ぎ」の必要に迫られ、一般市民や外国人などの弱い立場の人から“徴収する”のが年中行事化している。
 「交通違反は外国人で20万ルピア(約2000円)、インドネシア人なら5万ルピア(約500円)が相場で、その額なら、まあイスラム教の喜捨(お布施)だと思って皆払うようですが、今回はケタ違いです」(同)

 同様の被害は、すでに6月から多発しており、日本大使館は「当地滞在におけるパスポート及びKITASの携行について」という文書を作成して注意を促す事態となった。
 ゴルフ場に現れた入国管理局係官は、罰金が現金で支払えない場合を想定してクレジットカード支払機まで持参していたという。これではお手上げだ。

社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ