10月半ば、AKB48の総合プロデューサー・秋元康氏の自宅に招かれた安倍首相は、ランチをともにした。下村博文文部科学相や小泉進次郎復興政務官らも同席、滞在時間は1時間20分ほどだったという。
ある政治部記者が、こう斬る。
「秋元氏の自宅にノコノコ行って、メシをごちそうになる。これは、一国の総理がやることでしょうか。一介の作詞家の株を上げるのにひと役買った、というしかない。安倍首相は秋元氏に、東京五輪の総合プロデューサーを頼んだともっぱらです」
その前には、半年先でないと予約が取れないという高級鉄板焼き屋『銀座ひらまつ』で、“クスリ疑惑”を『週刊文春』に書かれた松浦勝人エイベックス社長らと食事をした。
「松浦社長は、自社タレントを政府広報や五輪の宣伝代表にしてくれと頼んだのでしょう。この大事な時に、テレビ局のプロデューサーみたいな真似をするな、といいたい」(前出・政治部記者)
安倍首相はなぜ、芸能界のにわか権力者連中に会うのか。全国紙新聞社政治部幹部が、こう解説する。
「以前首相になった時、潰瘍性大腸炎で辞任し病弱な首相というイメージを世間に植えつけた。そのため、再登板した今はひと月に数回、渡航するなどフル回転している。健康誇示のため、いつも誰かに会っていないと不安なのです。芸能関係者であれば、より派手にメディアで扱ってくれるという計算もある。メシを食う相手は、それほど細かい条件をつけないという。それだけ、スケジュールを真っ黒にしたがっている」
首相たるもの、もっと重みある行動をすべき、との声があちこちから聞かれる。