−−初めての単行本の執筆ということで、やはり大変だったと思うのですが、どのような点に苦労しましたか?
古川「ある程度フォーマットが決まっている本だったので、文字数の制限が大変でした。短い文章で、読みやすく、面白くしなければいけません。別の言い方ないかなぁと類義語を考えるのに時間がかかりました。でも、あるあるネタを考えるのは楽しくて、書きながら笑ってしまうこともしばしば。深夜に女の笑い声が響くなんて、お隣さんに聞こえたら驚かれると思って、必死に我慢しましたよ」
−−長崎にはいつまでいたのでしょうか?
古川「13歳までです。でも、その後も毎月のように実家へ帰っていたこともあり、自分の中ではいまだに上京している気がしません(笑)。東京からでも、飛行機で1時間半の距離ですしね!」
−−地元の方に、取材をしたりしたのでしょうか?
古川「帰ったときに、地元の美容室でお話を伺ったり、日本最古の喫茶店『ツル茶ん』川村さんや、長崎県観光振興課、東京に住む長崎出身の友人や知人たちに協力して頂きました。中でも両親の協力は絶大で、毎日のように電話していましたね。後半は鬱陶しがられました(笑)」
−−特にお気に入りの「あるあるネタ」を一つ披露してもらえますか?
古川「お墓は怖いところじゃなく、花火をして陽気に過ごすところ!」
−−お墓で花火ですか!?
古川「そうなんです。県外の人はやらないんですよね。お年玉のように子供たちが花火代を貰えるのも長崎ならではかもしれません」
−−長崎に戻ったら、絶対にやることといったら、何かありますか?
古川「出前で皿うどんを食べてから、壱岐焼酎を飲みに思案橋界隈へ。暑い日はチリンチリンアイス食べながら観光地巡り!(笑)。風が気持ちいいときはグラバー園とか、『龍馬伝』を思い出して亀山社中に行ったり、世界三大夜景を見たかったら稲佐山に行きます」
−−古川さんにとって、「長崎と言えば、これ!」というものは、何でしょうか?
古川「異国情緒あふれる街並みと食べ物です。有名なちゃんぽんや皿うどんはもちろんのこと、魚やお肉も美味しい。魚種の豊富さは日本一とも言われていて、旬の魚を1年中楽しめます」
−−初めて東京に出てきたとき、長崎と全然違うと戸惑ったことは?
古川「夜景の見た目ですかね。長崎はすり鉢状の地形で、海を取り囲むように家が建っています。つまりは高低差のある夜景をのぞむことが出来るんです。東京の夜景は、地平線が見えそうなほどに広くて…圧倒されました」
−−ところで、現在はゲーマーとして大活躍ですが、長崎在住時代から覚えたものですか?
古川「父の経営する店舗に、学生たちが遊べるようインベーダーやパックマンのテーブル筐体があったのです。10台くらいかな? 撤去するとき母の意向で、自宅リビングに2台来ました。生まれた時からゲームが身近にあったので、影響を受けているたことは確かです。でも、ガッツリ遊ぶようになったのは、上京してから。中学生のときいただいた初給料で、セガサターンとプレイステーションを買いました。長崎時代の名残から、ひとり暮らしの家にも筐体をいれています(笑)」
−−筐体とは本格的ですね…。最後に、読者へのメッセージを御願いします。
古川「長崎県に今住んでいる人から興味がある人まで、良かったら是非、手に取ってみてください。観光スポットの穴場が知りたい人も、ぜひ!」
●古川小百合(ふるかわさゆり) 長崎県生まれ。ケイダッシュステージ所属。声優、ナレーター。コアゲーマーでありアーケード機から最新機種まで所有、ゲーム番組司会やPV台本執筆等。美声講師、コラム執筆など活動は多岐にわたる。
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