「局内はお通夜のように暗いムードに包まれている。'89年の『春日局』は14.3%、'77年の『花神』は16.5%だった。初回が悪いと、その後も伸び悩むジンクスがある」(NHK関係者)
この緊急事態にさすがのNHK上層部も焦ったようだ。連休明けにはドラマ制作担当管理者を集め、異例の通達を行ったという。
「とにかく視聴率を取れとハッパを掛けられた。引き合いに出されたのが、ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ)。平均視聴率24.8%、最終回にいたっては40%超えを記録した。一本1億円以上の予算を投入する大河ドラマが、1話の制作費2000万円弱の民放ドラマに負けるようなことになれば、それこそ国からの仕分けの対象になってしまう」(ドラマ関係者)
局上層部での議論の末、“リアリティー”にこだわった大幅な脚本の手直しが行われことになったという。
「“リアリティー”と言えば聞こえはいいが、普通の映画並のラブシーンを投入するということ。最近、NHKお得意のエロ化路線を採用したんです。以前からドラマの演出部内でも“NHKだから”という自主規制に対し、反論する若手がいた。今回、革新派のスタッフと視聴率を取りたい上層部の意見が皮肉にも一致したんです」(NHK職員)
既に第1話に登場したお色気シーンを凌駕する濡れ場が、今後挿入されていく。
「1話で白河法皇(伊東四朗)が近習の女性の胸元に手を入れたり、舞子(吹石一恵)の授乳シーンなどが話題になったが、そんなのは子供騙し。今後はもっと過激で激しいシーンが予定されている」(番組関係者)
なんと、欧米だったら『R-18』(18歳未満の視聴厳禁)に指定を受ける様な濡れ場が、幾つも用意されるというのだ。NHK関係者がそっと耳打ちする。
「前半の見せ場は鳥羽上皇(三上博史)を巡って得子(松雪泰子)と璋子(檀れい)が展開する女の闘い。元々、璋子は白河法皇の愛人だった。白河は自分の孫である鳥羽上皇に璋子を嫁がせる。2人は白河亡き後、権力者となった鳥羽に取り入られようと、女の色香とテクニックを使って責めたてる。大河になかったような絡みシーンが登場しますよ」(テレビ関係者)
さらに2つ目の濡れ場が、主演の松山ケンイチ扮する平清盛が童貞を捨てるシーン。白河法皇の愛人“祇園女御”と後白河法皇(松田翔太)の今様の師匠“乙前”の1人2役に扮する松田聖子がキーマンとなる。
「武芸ばかりに励んできた無骨な清盛は歌や和歌などとは無縁な男。当然、女も知らない。そんな清盛に“乙前”が初めて性の手ほどきをするんです。また、清盛が源義朝の側室で絶世の美人・常盤御前(武井咲)を妾にする際も、半ば強引に体を奪うなど、NHKにはなかった演出が用意されている」(番組事情通)
“汚い”とは言わせない。