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小池百合子都知事が一網打尽にする石原慎太郎と悪党たちの名前

 「小池百合子東京都知事の“黒皮の手帳”に記されているという“都政悪名リスト”の全貌が見えてきた。それらの人物について小池氏は、今後も徹底的に潰しにかかる。現時点での筆頭は、もちろん石原慎太郎元都知事です」(都政記者)

 2月10日の都知事定例会見で豊洲新市場問題にからみ、記者から「2月中に“1対1”で直接ヒアリングする気はないのか」との質問が出ると、小池氏はイラ立つように「それはこちらが判断すること」とし、「(石原氏は)大変な住民訴訟を抱えておられるわけでございますから、それは日本一の弁護団をお組みになるのかどうなるのか、その辺のところはよく存じませんけれども、都として何があったのかは、まず都議会の方での参考人招致ということをにらみながら進めていきます」と続けた。

 豊洲市場の土地購入を巡る住民訴訟で、汚染対策費を考慮せず購入したのは違法として、都民有志が石原氏に約578億円を請求するよう都に求めている裁判。従来、都は“石原氏に責任はない”との立場だったが、小池氏が方針転換し、責任を問う姿勢を打ち出している。加えて2月7日には、石原氏らの議会での参考人招致も急遽決まった。
 「6日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)の取材で石原氏は、『私は逃げていない。そのうち面白いことが起こる。来月、ある雑誌が発売されるタイミングに合わせ、小池知事と公の場で1対1の面会を求める』と発言している。小池氏から一方的に攻め込まれていた石原氏が、参考人招致決定の前に先手を打つ形で意地を見せたかったのでしょう」(同)

 これを受けての前述した小池氏の10日の発言となったわけだが、小池氏は突っぱねる態度だ。
 小池氏側近がこう解説する。
 「石原氏はここへ来て、大弁護士団を組むのと同時に、側近だった浜渦武生元副知事とも極秘会談を行って小池対策を練ったという。そこで、今まで墓場まで持っていこうとした都政のデータの開示を決意した。つまり、肉を切らせて骨を断つ戦法を取る構えで、築地市場移転に関わった公には出ていない人物を開示するとも聞く。もし、そのパンドラの箱を開ければ、調査の収拾もつかなくなる。それをチラつかせる場として、石原氏は小池氏との“1対1”の場を提案しているのではないか」(政治記者)

 しかし、「小池さんも豊洲市場移転を見直しする前段階から石原氏やその周辺を徹底して調査し、満を持しての動きだ」と言うのは小池氏周辺関係者。
 「小池氏の手帳には、石原氏の悪行の数々が克明に記されているという。都民の血税1400億円をドブに捨てた新東京銀行の恥部や、東京五輪費用の暗部についてもしかりです。さらに、石原氏以外の関わりの深い複数名の人物についても、詳細が綴られている。1対1の面会で揺さぶりをかけてくるなら、小池さんはそれらを正面から暴露する覚悟ですよ」

 その端緒を彷彿とさせる出来事があったという。2月3日の定例会見。そこで小池氏は、豊洲の土地購入の経緯を知るキーマンとされる、浜渦元副知事について触れている。
 「浜渦氏はその前日に放送された情報番組『ゴゴスマ』(CBC、TBS系)で、昨年の都知事選で小池氏から『選挙中に電話があったが出なかった』と、支援要請があったような発言をした。さらに豊洲問題では、『交渉では汚染の処理は東京ガスが行うことで話がまとまっていた。内々合意はあったが私の退任後に反故にされた。私がいれば、こんなことにはなってない』と明かしている。しかし、小池氏は支援要請について完全否定。しかも、小池氏が1993年に参院から衆院に鞍替えする際、浜渦氏から『兵庫県から衆院選は出ないで欲しい』と要請されたと突如暴露し、『違う部分については私も色んな形で違うと言う』と発言、会見場に張り詰めた空気が流れた。魑魅魍魎の政界において、仕掛けられれば即座にやり返す。その時のために小池氏は、周辺人物に絡む出来事を事細かに記録しているのです」(同)

 睨まれた側は凍りつくような話だが、そこには他にどのような人物の名前があると考えられるのか。
 「石原、浜渦氏の次は、豊洲の汚染調査の隠ぺい疑惑が浮上している舛添要一前都知事でしょう。さらには移転の旗振り役で、建設において業者との関連が取り沙汰されている都議会自民党のドン・内田茂氏。先日の千代田区長選の惨敗ですでに虫の息ですが、さらに追い打ちをかけることになりそうです」(前出・都政記者)

 一網打尽にするその手は、東京五輪関連の人物にも及ぶ。
 「開催費を3兆円にまで膨張させた張本人で、建設会社との深い仲が指摘されている組織委員会会長の森喜朗氏。ボート・カヌー会場の『海の森水上競技場』を落札率99.99%で落札し、新国立競技場ではザハ・ハディド案、白紙撤回後の隈研吾案でも受注に成功した建設会社と森氏の関係は明らかにしなければならない。加えて、五輪の方針や選挙でも度々チャチャを入れる石原伸晃経済再生相、丸川珠代五輪担当相も標的となる」(同)

 小池氏の悪党退治は、始まったばかりだ。

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