会場にはサプライズゲストとして、義母の樹木希林も登場。「イベントに身内が来るということは、よほどお友だちがいない俳優なんだなと思った」と発言し、場内の笑いを誘った。
同作は、本木演じる作家・衣笠幸夫が、黒木華演じる愛人との情事中、妻が事故死することを発端に、人間の暗部が描かれる作品となっている。そんな主人公を演じた本木について、樹木は「題名がこちら(本木)にぴったり来る映画は初めて。(本木は)利休みたいな人なんです。畳の目がひとつ違うだけでも気になるのに、これが楽しみだと“永い言い訳”をする。相手の気持ちは考えないの」と話した。
会場では観客からの悩み相談に3人が答えるコーナーが用意されおり、「男性を見る目がないので、人間を見る目を養いたい」という相談に対しては、樹木が「見る目がないっておっしゃるけど、そういう相手に出会ってしまうのは似た者同士だからですよ」とバッサリ。すかさず本木から「樹木さんも(内田)裕也さんの中に自分自身をみたということですか?」とツッコミが入ると「表向きは、向こうが破天荒で私が尽くしてるように見えるけど、破け具合は私のほうがすごい」と返し、場内は爆笑となった。
また樹木によると、本木は同作で西川監督に出会ったことで、「俳優としてほころびて破れていくところを摘んでもらった」とのことで、「だから今回の映画はすごくいいチャンスだったなって。こういう家族(内田家)に入ってかき回されて、引っ張り出せなかったものが垣間見えました」と西川監督の手腕を絶賛したのだった。(斎藤雅道)