「戦後最大の犯罪と呼ばれた『オウム真理教事件』の主犯・麻原彰晃(=松本智津夫)死刑囚の刑の執行を、安倍首相が示唆し始めた」との怪情報が、永田町を駆け巡っているのだ。
社会部記者がこう語る。
「噂が流れたのは7月初旬のことです。ご存じの通り一連のオウム事件では、'95年の東京都庁舎郵便物爆破事件に関与したとする菊地直子が一審で5年の判決を言い渡されたが、控訴審も8月には終わる予定。逃亡犯だった平田信の控訴審や高橋克也の一審も同時期に決着の見通しで、刑の執行への障害が全てなくなるのです。そのため、噂は相当信憑性が高いとみられている。早ければ8月中にも断行されると評判なのです」
ちなみに、麻原死刑囚の死刑執行は、歴代内閣が二の足を踏み続けてきた案件。精神鑑定が長引いたことも大きいが、オウム残党の奪還計画が囁かれ、時の法務大臣がこれを容認してこなかった経緯があるのだ。
ただ、そのいわく付きの案件に安倍首相がメスを入れ始めたのには、思わぬ理由が存在するとも伝えられている。
政治部記者が言う。
「実はこの麻原の死刑執行は、安倍首相が画策する周到な政権浮揚策ではないかとみられているのです。というのも、集団的自衛権の強引な閣議決定で、今や政権支持率は40%前後にまで急落。地方自民党党員からの反発も強く、いまだに収拾がつかない状態なのです。そのため、刑の執行は政権延命カードとみられている。歴史的犯罪者を葬り去り、国民を煙に巻こうとしているのです」
また、別の政治部デスクはこう語る。
「一部では、すでに谷垣禎一法相と死刑執行の密談を持ったとの情報も流れている。谷垣氏は法相就任から1年半で9人の死刑を執行しているため、10人目にノミネートさせようと指示しているらしいのです」
もしもこれが事実なら、とんだ茶番。オウムの残党がその反撃に、凄惨な「報復攻撃」を引き起こさないことを祈るばかりだ。