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日本にも「ブラックアウト」の脅威

 隣国の原発大国・韓国がこの夏「ブラックアウト」(=大停電)に襲われるのではないかと囁かれている。偽造部品の使用など不祥事が相次ぎ、原発23基のうち9基が停止し、電力供給が過去最悪水準にあるのだ。

 では、猛暑という見方もある今年の夏、日本は大丈夫なのか。
 防災に詳しいジャーナリストの村上和巳氏が言う。
 「福島第一原発の事故の際も何とかやりくりして乗り切りましたし、東電は計画停電をするなどの対策を講じ、突然ブラックアウトすることはないでしょう。心配なのは首都圏よりも大阪です。関西電力は、大飯原発3、4号機以外はストップしていますが、原子力規制委員会が示した新基準のもとで他の原発の再稼働が年内に認められるのは難しい。関西圏では過去にも電力需要が高まり、供給予備率が10%を割り込んだことが2度ほどある。それでも危機感が乏しく、再稼働で得られる電力をハナから充て込んでいるんです」

 日本原電の敦賀原発も関西電力に供給していたが、老朽化に加え、活断層の問題で廃炉を求める声が高まっている。

 さらに関東地区でもこんな心配がある。
 「世界遺産登録で話題になっている富士山の噴火です。もしその時が来れば、火山灰が関東圏に2〜10センチ、都内には5センチ程度降ることが予想されている。問題は、首都圏の電力供給源が火力発電に依存していることです。火力発電所の動力であるガスタービンが、火山灰を取り込んで故障する。送電線も破損する可能性があり、電力供給ができなくなるのです」(サイエンスライター)

 産業技術総合研究所でも、「降灰の影響で首都源の電気が完全にストップするブラックアウトが起きるかもしれない」と警鐘を鳴らしている。

 灼熱地獄にならないことを祈るばかりだ。

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