昨季、米球界から6年ぶりにソフトバンクに復帰した川崎は、42試合に出場。しかし、7月に両足のアキレス腱のケガで離脱してからは、一軍に戻っていなかった。その後、球団は1月中の契約更新を求めたが、川崎は頑なに応じなかったという経緯がある。
そこで、起用面での球団への不満、思いのほか重傷、私生活でのスキャンダルなど、諸説囁かれている中で、チームメイトから聞こえてくるのは、師と仰ぐ「イチロー(44)の日本復帰待ち説」である。
「川崎は『憧れのイチロー選手と同じチームでプレーしたい』と2011年オフに大リーグ挑戦を表明し、年俸2億円ダウンを承知でイチローがプレーするシアトル・マリナーズとマイナー契約を結びました。損得勘定を度外視して『イチローと同じチームでプレーできるだけで幸せ』と少年のように喜んだのです。しかし、肝心のイチローは'12年のシーズン途中でヤンキースに移籍。'15年からマーリンズに移り、'17年までプレーしましたが、川崎はブルージェイズ('13年)、カブス('16年)を経て、昨年、ソフトバンクに復帰。すれ違いが続いていたのです」(スポーツ紙デスク)
ところが、ここにきて「再ランデブー」の可能性が高まってきた。
「FAとなったイチローにメジャー各球団からのオファーはなく、日本復帰以外の選択肢がなくなっているからです。川崎はその情報に素早く反応。あれこれ理由をつけ、ソフトバンクとの契約を先延ばししているのだそうです」(同)
巷間伝えられるイチローの受け入れ先は、古巣のオリックス、故郷の中日。どちらにせよ、日本復帰が決まれば、川崎も駆け付ける。イチローが入団条件に「川崎も一緒に」を要求することが予想されるからだ。
とはいえ、イチローが日本復帰する場合、巨人超えのV10を目指すソフトバンクが同一リーグのオリックスに譲り渡すとは考えにくい。となれば、松坂大輔同様に中日移籍が有力となる。
人気が低迷する中日だが、松坂、イチロー、川崎の“メジャー3人衆”が加われば、話題性ばかりでなく、セ界の台風の目となる。中日新聞との関係強化は、本業のソフトバンク事業にもメリットは大きい。
一方、7年ぶりに青木宣親を復帰させたヤクルトが、イチロー争奪戦に加わるとの情報も流れている。今オフ、ソフトバンクはウエスタンリーグで2年連続最多勝の山田大樹投手(29)をこのヤクルトに無償トレードした。将来、“トリプルスリー”山田哲人内野手(25)のFA獲得への布石と見る向きもある。
セ界が久々に沸騰する。