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堀越日出夫の「私、テレビの味方です」 滝川クリステル降板の衝撃度

 先週、我が国を席巻した話題といったら、それはもう滝川クリステル(31)の「ニュースJAPAN」(フジテレビ系)降板に決まっている。あの角度から滝川クリステルを拝むことはもうできないのかと思うと、頭がどうにかなりそうで、フジテレビに抗議電話をかけようかと思ったが、電話番号を調べるのが面倒くさかったので、なんとか思いとどまった次第である。

 当たり前だが、滝川クリステルは大人である。本稿掲載の翌日には32歳になる。ということは、看板番組だった「ニュースJAPAN」には20代後半から出演していたことになる。出演以前のクリステルは局内外の誰からも期待されておらず、正直、「なんで、この人がキャスターなの?」といったリアクションが大半を占めていた。というか、それ以前に誰も注目さえしていなかった。
 しかし、クリステルは誰よりも注目されるようになった。斜め45度からキャスターを見せるという、一種の発明のおかげだ。テレビに必要なのは、こうした発明なのだ。

 普通に映して人気が出るなら、誰も文句は言わない。が、視聴率が低迷するぐらいなら、大胆に実験をしてみて、1クールで終わった方がいい。お陰様で、クリステルがニュースを読む姿に人々は興奮し、ニュースなんか誰も聞いちゃいなかった。その証拠に、クリステルの口から発せられた言葉はな〜んにも覚えてない! その姿が目に焼き付いているだけだ。ニュースは他のチャンネルのをもう一度見なきゃいけないという二度手間になったが、それでいいのだ。
 報道によると、クリステルはニュース以外で自分を表現したいらしい。そう思うのは自由だから、それはそれでいい。だが、つい先週まで我々をヒートさせた、あのクリステルはもうどこにもいない。そのことだけは肝に銘じておいた方がいい。
 そして、滝クリからバトンを譲り受けた秋元優里(25)に対して、「滝クリと違うじゃねーか!」とお門違いのバッシングを浴びせるのだけはやめておきたい。滝クリの幻影を彼女に追い求めるのは間違っているし、彼女は彼女なりに化ける可能性だってある。その可能性の有無については、しばらく定点観測を続けてから論じることにしよう。

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