「アンケートの公開が部分的になった理由について、市教委は生徒を守るためにも確認の取れない証言は、発表できなかったなどと説明したが、傍聴席の父兄からは『守りたいのは子供ではなく教師の方か』と、嘲笑が聞こえたほど。しかも、その場には越直美大津市長も現れなかった。そもそも越市長はいじめと自殺の因果関係を否定し続け、騒ぎが大きくなってから会見で泣きじゃくり、遺族との和解を言い立てた。その行いにも、責任逃れのパフォーマンスを感じずにはいられません」(社会部記者)
責任の所在をうやむやにする雰囲気が高まるなか、現在、学校周辺ではこれまでにないピリピリムードが漂っている。
本誌記者が生徒に声をかけると「話はするなと先生に言われてるんです」。さらには、そこに女性職員が飛んできて「生徒への取材はご遠慮ください!」といった具合なのだ。加えて、地元では様々な憶測が飛び交いだしているという。
「実は事件現場の不可解さから“少年が他殺なのではないか”との見方が強まり、ネット上で“犯人探し”が始まっているのです。また、ガセを含めた誹謗中傷が加害者の親戚関係に及び、生徒や父兄までがこの手の情報に一喜一憂している状態なのです」(同)
ただし、一方ではこんな話も聞こえている。
「緊急説明会の終盤、『これ以上の新たな事実が発覚することはないのか!』との質問に、澤村憲次教育長は『ないと思います』と歯切れの悪い答弁をした。そのため、父兄の間では『これがすべてとは思えない。まだ何か隠していそうな気がする』とした声が絶えないのです」(別の地元紙記者)
少年が死亡していたマンションの住人が言う。
「あの子らは、マンション前でもよく一緒に遊んでましたよ。亡くなった子はおとなしいくせに意地をはるとこがあったし、学校のすぐ裏がこのマンション(自宅)だったから、家からカネを持ち出させたり、パシリに使うのに都合がよかったのかもしれない。ただ、少年の家族は皆、大人しいええ人ばかりでした。もう、いらん中傷や誤魔化しはええから、そっとしといてあげてください…」
少年の死を無駄にしないためにも、真相の究明が急がれる。