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同棲相手を騙し続けた板橋・強盗殺人犯(無職)のウソまみれ生活

 東京都板橋区内のアパートで、十数カ所を刺されて殺害された荒井久美さん(34)の事件で、警視庁は、12月1日に板橋区成増に住む松尾元気容疑者(22)を逮捕した。
 ところが、同容疑者が事件前から嘘にまみれた生活を送っていたことが分かり、捜査員らをあ然とさせているのだ。
 「もともと、松尾は福岡県福津市の出身で、地元高校を2年で中退。通信制高校を経て短大に進んだが退学し、その後は名古屋で働いたり、実家に戻ったりの生活を続けていた。上京後の消息が判明しているのは、今年1月に池袋のカラオケ店でバイトしていた時から。成増の系列店に移動し、突然10月に辞めるまで勤務していたのです」

 捜査関係者が話すその経歴は、どうにも「中途半端」。だが、その生活が春頃から一変したようだ。
 社会部記者がこう話す。
 「実は、系列店への移動と同時に松尾は成増に引っ越したが、その頃から小柄な美人女子大生(21)と交際し、夏からはアパートで同棲していた。それに舞い上がったのか、嘘で塗り固めた生活を送っていたのです」

 この記者によると、2人が知り合ったのはフェイスブック。5万2000円の家賃は松尾容疑者が支払い、生活費は折半していたという。だが、その生活は虚飾に彩られたものだったのだ。
 「女性の話では松尾は『サラリーマンだ』と偽り、毎日スーツ姿で出掛けていたという。また、今年になって『NTTに就職が決まった』などとフェイスブックに嘘を書き込むことも多かったようだ。ただ、一方では11月に家賃滞納で保証会社に肩代わりしてもらっており、金に窮していたのは明らか。荒井さんは殺害後、ATMから総額25万8000円を引き出されていたが、見栄と現実のギャップを埋めるために、犯行に至ったと見られているのです」(同)

 また、別の捜査関係者によれば、「松尾容疑者には空き巣の疑いも浮上。捜査が進められている」という。もしも、同棲相手への見栄のために殺害されたとなれば、被害者は浮かばれない。

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