トップは相変わらずフジ・メディア・ホールディングスで1510万円。これはとんでもない高額といえよう。
そして2位になんと日本テレビが浮上した。TBSホールディングスを抜き1425万円、3位が朝日放送で1397万円である。4位以下はTBSホールディングス1377万円、5位がテレビ朝日で1303万円、6位が毎日放送1290万円、7位がテレビ東京ホールディングス1287万円、8位が九州朝日放送の1244万円となっている。
また、朝日新聞社の1287万円、日経新聞社の1247万円もベスト20以内である。
だが、新聞社で入っているのはこの2社のみで、読売新聞社はベスト20圏外。やはりテレビ局はお手盛りというしかない。
とくにフジ・メディア・ホールディングスはもらい過ぎだろう。日枝久会長が1億7000万円、豊田皓社長が1億3000万円の高給。豊田社長の場合、月収に換算すると1000万円で、ほかに運転手つき社用車が与えられて、毎月数百万円の交際費も出るのだ。
かくも札束が乱れ飛ぶテレビ業界だが、今回の注目点は日テレの給料アップである。
'11年3月期は故・氏家斉一郎会長が提案した新給与システムのせいで、社員のほとんどがその前に比べ2〜3割ダウンしていた。それでもまわりから見ると高額ではあるが、平均年収も1333万円とダウン。組合が猛反発してストを繰り返し、都労委での裁判にまで発展した。
昨年3月に氏家会長が死去後に就任した大久保好男社長は、立て続けに女子アナがやめていく惨状を憂慮。給与問題は社内の士気にも影響しているため「元に戻す」と約束し、ほぼ実行に移した。
「結果、社内は再び盛り上がり、視聴率三冠王をフジから奪い返した。人間は金次第である程度動くのを立証した例といえます」(民放関係者)
最近やたら多い、ひな壇芸人ばかり出ている安作りの番組は、社員が多額の給料を持っていくせいだと納得できる。