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総選挙投票日は11月4日 民主、自民、公明が小沢抹殺の密約すっぱ抜き(2)

 野田首相は安住淳財務相に、自民党の有力者とも極秘裏に交渉するよう指示していた。安住氏が交渉の相手に選んだのは、森喜朗元首相、額賀福志郎元財務相、引退して一線を退いた青木幹雄元官房長官という自民党の重鎮。いずれも雄弁会の大先輩にあたる。
 「森氏は谷垣氏に対し、解散総選挙より消費増税を優先するよう一貫して進言してきました。今では“自民党野田派の会長”と称されるほど、野田首相の後見役として動いています。森氏は安住氏に『野田首相が少しでも折れれば谷垣氏に矛を収めさせる』と伝えたのです」(自民党閣僚経験者)

 一方、額賀氏といえば、かつて一大権勢を誇った派閥・平成研究会の現会長。バックにいる青木氏は、参院自民党に今でも大きな影響力がある。額賀氏は8日午後、自民党本部を訪れて谷垣氏と会談した際、こう語ったという。
 「安住氏から『野田首相は年内に必ず解散する考えだ』と聞いた。それなのに追い込み過ぎると、殻に閉じこもって解散しない。野田首相側とは森氏と青木氏が妥協策を調整している。そろそろ潮時ではないか」

 水面下で具体的に進められていたこの“和解協議”に、いきり立っていた谷垣氏ら自民党執行部は、冷や水を浴びせられた格好だ。
 「ちょうど自民党内で、内閣不信任案と首相問責決議案を提出し、消費増税法案を反故にするプランを練り始めたところでした。会談前に満ちていた総裁室の熱気が、一気に冷めていきましたよ」(自民党関係者)

 野田首相が“逆ギレ”して任期満了まで衆院を解散しない事態を避けるため、民主党と自民党がギリギリでお互いのメンツを保ったようだ。ただ一人、輿石幹事長を除いて−−。
 「早期解散を避けたい輿石氏は、『近い将来』という曖昧な表現を押し込もうとした。それなのに野田首相は、自民党の圧力に屈して『近いうち』とすり替えた。輿石氏には事前にまったく相談がなかったようなのです。もともと輿石氏は小沢氏の信頼が厚い。離党を思いとどまるよう小沢氏を説得した際も、逆に『アンタなら消費増税法案を参院で廃案にできる』と、刺客になるよう頼んだほど。野田首相はいつ寝首をかかれるか不安だったはずで、勝負所で輿石氏を排除したというわけです」(民主党幹部)

 野田首相が党の要である輿石氏と袂を分かったのは、“豪腕小沢の残像”を徹底的に消すためだった。そして、満を持して年内解散へ舵を切る。小沢氏がいくら選挙に強くても、結成から間がなく、選挙資金不足が懸念される新党は苦戦必至。その“Xデー”はもう固まっているという。
 「3党関係者間の密約で既に決まっています。それはズバリ、大安吉日の11月4日です」(公明党関係者)

 永田町の晩秋は、五輪に負けず劣らず熱い。

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