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ウナギ激減をもたらせたネオニコチノイド系殺虫剤農薬の恐ろしさ

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提供:週刊実話

 シジミの名産地と知られる島根県・宍道湖で、シジミやウナギの漁獲量が激減している。

「昨年11月1日付の米科学誌『サイエンス』には、茨城県つくば市にある産業技術総合研究所などの研究チームによる『宍道湖のウナギが激減したのはネオニコチノイド系殺虫剤が魚の餌になる水生昆虫を死滅させたのが原因である可能性が高い』と指摘する論文が掲載されています」(漁業情報センター関係者)

 実際、宍道湖は1980年代には天然ウナギが年間50〜60トンの漁獲量があったが、近隣の農家でネオニコチノイド系殺虫剤が使用され始めた1993年以降に激減している。

 そもそも、同殺虫剤は病害虫を駆除する目的で開発された。

「人やその他の動物には作用しないといわれている一方、昆虫の神経系には作用する。農作物の受粉を媒介する益虫(何かしらの利益をもたらす虫)のミツバチを大量死させるなど、農業にも計り知れない悪影響を及ぼすということが分かっています。欧米では農薬に対する規制強化が施行され、中でもネオニコチノイド系農薬に関しては使用が禁止されています」(オーガニック野菜ジャーナリスト)

 しかし、日本は欧米の規制強化に逆行するかのように規制を緩め、ネオニコチノイド系農薬を大量に輸入して使ってきた。

 これまでも日本の農業が、農薬や化学肥料を使い過ぎていると散々言われてきたにもかかわらず、農林水産省はなかなか重い腰を上げなかったという。

「今年4月からやっと農薬取締法が改正されて、農薬の安全化の評価を厳格化することになった。とはいえ、欧米のように禁止しなければ、シジミやウナギの漁獲漁の減少は止まりません」(オーガニック野菜研究家)

 シジミやウナギを絶滅させないためにも、ネオニコチノイド系殺虫剤の使用禁止は急務だ。

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