パトモス島にいた使徒ヨハネが聖霊に満たされ、イエス・キリストの啓示を受け、神秘体験のなか書き記したとされている。
預言の内容が、非常に象徴的、抽象的に描かれているので、読み解くのは難解である。
単なる宗教的文献で預言書ではないという見方もあり、様々な解釈がされているが、未だに多くの謎に包まれている。
『ヨハネ黙示録』には、恐怖に満ちた恐るべき終末世界が描かれている。
なぜ、このような預言書が記されたのであろうか? それは、人類が悪魔に惑わされることなく勝利できるように導くためだともいわれる。では、悪魔とは一体何者なのだろうか?
最近、「2012年人類滅亡説」が様々なメディアで取りざたされている。古代マヤ文明の長期暦が2012年12月21日〜23日ごろに一区切りを迎えることから、何らかの終末を意味するのではないかといわれているのだ。
本当に何か破局的なことが起こると信じている人々も多いのではなかろうか?
一説によれば人類は、ほんの一握りの“闇の世界権力者”によって支配されていると言われている。
実は、ある陰謀論のひとつに“闇の世界権力者”が2012年のマヤ暦の区切りに乗じて、キリスト教の終末思想と絡めてハルマゲドンを意図的に起こす可能性があるという。
なぜなら彼等は大規模な地球の人類削減を計画しているのだ。
現在、地球の人口は約69億人といわれる。近年人口の増加速度が早くなっており、そのまま爆発的に増え続ければ、21世紀までに100億人を突破するとも言われ、このままでは、地球の環境・経済・産業・食料等がもたないと考えられている。
“闇の世界権力者”は、人口をある程度まで減らした上で人類を洗脳・家畜化して、自らの都合の良いように支配するというのだ。自ら神になったつもりで地球浄化を人工的に起こそうともくろんでいるというのである!
この“闇の世界権力者”が『ヨハネ黙示録』で言うところの“悪魔(獣)”の正体ではなかろうか?
『ヨハネ黙示録』では、まず七つの封印が解かれるところから始まる。
子羊が封印を解くたびに獣の「来たれ!」というかけ声のもと、白い馬、赤い馬、黒い馬、青ざめた馬に乗った者が現れる。それは悪魔の支配者の登場、そして人類の支配の始まりである。恐怖政治、世界大戦、飢餓、疫病等、次々と不幸が人類を襲う。
そして最後の第七の封印が解かれてしばらく静かな時が流れた後、さらなる恐怖が人類を襲うのである。
次は、七人の天使があらわれてラッパを吹いた。すると、新たな災いが人類に襲いかかるのである。
地上の三分の一が焼き尽くされ、海の三分の一は血となり、海の生物の三分の一が死に、船の三分の一が壊れる。燃えさかる巨大な星が水源に落ちて、水の三分の一が汚染され、水は苦くなり、多くの人々が死ぬ。この巨大な星の名は「ニガヨモギ」。ロシア語でチェルノブイリである。これはまるで原発事故を予言していたかのようである。
そして太陽・月・星の三分の一が破壊され、世界が暗くなるのである。
だが、恐怖はこれだけでは終わらなかった。
やがて、横暴の限りを尽くす悪魔に神の怒りは頂点に達し、七人の天使が「神の怒りが入った鉢」をぶちまけるのだった。
世界は無間地獄となり、そして、遂に最終決戦ハルマゲドンが勃発するのである。
やがて神が勝利して悪魔の終焉の後、キリストが再臨し「千年王国」が誕生する。悪魔は千年の間、封印されるが、また再び復活し、人々をたぶらかして聖なる都を襲うという。だが、天は悪魔を打ち砕く。そして今までの世界は跡形も無く消え去り、新世界が誕生する…。
ハルマゲドン、神と悪魔、善と悪の最終決戦! はたして2012年に勃発するのだろうか?
『ヨハネの黙示録』の預言の真相が明らかになる日は、近いのかもしれない。
(呪淋陀(じゅりんだ) 山口敏太郎事務所)