DMMの名前を知らしめたのは、旧SVC証券を買収しFX(外国のお金を両替する取引)等の証券業界に進出したとき。アダルトビデオ配信とFXビジネスはあまりにも違い過ぎ、関係者を驚かせた。そして、今度は『クレア』と業務提携し、太陽光発電事業に乗り出したのだ。
両社は、1区画50 kw未満の太陽光発電施設の開発、および販売について提携。DMMは太陽光発電システムの販売、代理店制度の構築などを担当する。片やクレアは、地権者からの事業用地の購入、賃借等不動産事業、および施設建設の役割を担う。
加えて、3Dプリント代行事業にも進出する。DMMの松栄立也社長はこう語っている。
「2年前から新規事業のタネになりそうなものをずっと探してきた。とにかくいろいろな人に会ってどんなビジネスがきそうか思案していたところ、しだいに『3Dプリントは面白いそうだな』と。1000人ぐらいに会って話をすればなかにはひとつぐらいビジネスアイデアが出てくる」(日刊工業新聞ビジネスオンライン)
社長の言葉通り、これから事業を行う太陽光発電事業、3Dプリント代行事業を除き、DMMグループは社員数約760名、総売り上げ377億2600万円('13年2月期)の一大グループに成長した。
中でも、アダルトビデオネット配信のDMM.com(社員数50名)を軸にFXビジネスのDMM.com証券(25名)を設立し業績を伸ばした。
その他、サイト構築・管理のDMM.comラボ(320名)、アダルトビデオ制作のCA(旧北都・100名)、DVDプレス・ロジスティックスのKC(80名)、AVの小売店向けビジネスのTIS(150名)、月刊DMMなどを出版するGOT(30名)等7社で構成されており、これらに近く新規事業の会社が加わることになる。
今後も進められる多角的経営、吉と出るか、凶と出るか。