それは年末恒例の紅白歌合戦にも影響を及ぼし、K-POPスターの出演はゼロか最小限になるともっぱら。BSテレビでは韓流ドラマを放送延期するかボツにするという局も出ている。
そんな韓流にとって逆風が吹くなか、10月2日から東京メトロポリタンTV(以下、東京MXTV)が、K-POPスターである2AMのチャンミン司会の番組『I am チャンミン君』の放送開始を発表、なにかと物議を醸している。
グループは韓国の事務所JYPエンターテインメントの所属。契約アーティストの中から「10人」が選ばれ、そこにチャンミンが加わり、4人が2AM、7人が2PMに分かれた。
それにしても、こんな時に日本デビューというのはいかがなものか。
「2AMの韓国デビューは'09年。このほど日本デビューを果たし、チャンミン君を軸に売り出そうとしたがなかなかうまくいかない。実際、野獣派の2PMの方が先に日本で売れた。実は、日本でのデビューが正式に決まったのは昨秋で、ちょうどそのときはK-POPが盛んな頃。一転、いまやブームは過ぎ去った感がある。チャンミン君にとっても、厳しいスタートになるはずです」(韓国音楽業界事情通)
時期も問題だが、K-POPスターを司会にする番組をスタートさせて成功を得られるのか。東京MXTVの姿勢を批判する声もよく聞く。
「東京MXTVはイケイケできて、'12年3月期は100億円近い売り上げになった。とくにアニメには強い局という印象がある。そして、並行して強化していたのが韓流や台湾ドラマ。時流に乗ったということで怖いものはなにもなかった。最近もK-POPのライブ番組を増やしていた矢先で、その先端的なポジションにいたのがチャンミン君。でも、領土問題が発生して、今後は番組そのものがどうなるかわからない状況です」(前出・韓国音楽業界事情通)
今後、竹島問題が激化すればするほど東京MXTVの経営に飛び火して、屋台骨を揺さぶることも考えられる。
(編集長・黒川誠一)