search
とじる
トップ > 社会 > 内部告発スクープ! センバツ出場「福知山成美」運営の学校法人が破綻危機全行状(1)

内部告発スクープ! センバツ出場「福知山成美」運営の学校法人が破綻危機全行状(1)

 日々、熱戦が繰り広げられている春の甲子園。出場校の一つ、京都の福知山成美高校(足立透校長:以下成美高)の運営母体、学校法人成美学園(小西健司理事長)が揺れている。
 同学園は成美大学、短期大学部、成美高(共学)で構成されているが、大学は2006年度から入学生を定員の半分も満たせず、このため私学助成金も受給基準を下回ることから得られていない。'00年に京都創成大('10年に現校名に変更)として創立された同大学は、以来赤字続きであるため、学園トップの理事長や大学長が頻繁に交代するなどゴタゴタ続き。それだけに'10年度には、大学基準協会の大学認証評価において『不適合判定』を京滋圏(京都・滋賀)の大学で初めて受けた問題大学だ。

 そんな学園に今度は成美高女子硬式野球部(以下女子野球部)の体罰問題が発覚した。同校がメディアを集めて発表した内容は以下の通りだ。
 《3月5日、同部で体罰が行われているとの情報提供を受けた同校が、職員や部員から事情聴取したところ、女子野球部の監督を務める女性職員が、昨年11月19日の練習中に1年生部員の左頬を平手で一度叩いた》

 実はこの情報提供というのは、「N監督の体罰は常軌を逸している」との複数からの内部告発を受けた本誌が、学園の竹下謙三常務理事へ取材を申し入れたことに端を発している。
 同校はN監督の無期限指導停止と自宅謹慎を命じた上で、『これ以外の体罰は確認されていない』とも発表したが、本誌の把握している体罰のレベルは、平手打ちという生やさしいものではない。関係者の告発の一部は以下の通りだ。
 「昨年4月末、全国のメディアで報じられた『前髪切り事件』が起きています。この一件では『校則に則ったものだが、1、2年生部員42人の前髪を切った3年生部員2人の行き過ぎがあったため、この2人を注意し、保護者に謝罪した』とマスコミの取材に対しては取り繕いましたが、実際はGWの前、これに納得しない保護者と学校、N監督の間でもめたのです。前髪切りは、部員の9割近くがいる女子野球部寮で毎年行われていたようですが、監督命令でおでこが丸見えになるほど切られるケースもあったようです。N監督の暴力行為もひどく、過去には耐え兼ねて退部した部員もおり、腹の内では部員、保護者とも辞任してくれ、と願っているようです」
 「『デブ』『ブス』と罵る、『死ね』と小突いたりするのは日常茶飯事です。前髪切り事件後に保護者、父兄から責任追及されたN監督は、謝罪もして辞任まで口にしましたが、夏の全国大会を前に出場辞退をチラつかされると保護者側はそれ以上の追及はできませんでした。沈黙は保護者同様、部員も同じで、今回の聴取や『桜宮高校体罰事件』後のアンケートにも、N監督から暴力を受けたとは誰もしゃべっていない。今回の処分でも甘いと感じている保護者が、連名で進退を迫るという動きが出るかもしれません」

 同校男子硬式野球部の創立は明治4年で、甲子園には春夏計6回出場している名門校。一方、'09年に大学と同時に、しかも関西初の高校女子硬式野球部として創部された女子野球部も、昨夏の第9回全日本女子硬式野球選手権大会では準優勝している強豪だ。
 女子野球部のN監督は、第3回女子野球ワールドカップ('08年8月、愛媛県松山市)で金メダルを獲得した日本代表チームのキャプテンを務めていた。部の練習は、京滋リーグ(京滋大学野球連盟)に所属する成美大の練習場を借りて行われている。周辺は住民の散歩コースになっており、監督の“罵声”だけでなく、バット、スパイクで尻、腹を蹴る光景を付近の住民はたびたび目撃しており“おっかない監督”と評判の人物だった。

社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ