「“俺のシリーズ”の売り上げはどの店も順調です。オーナーでもある坂本孝社長が『来年秋には上場を予定している』と話しています」(経済ジャーナリスト)
もともと坂本社長は中古本販売チェーン「ブックオフ」を展開する『ブックオフコーポレーション』の創業者だったが、退社し外食産業を経営する『バリュークリエイト』を'09年に設立した。
「'07年、坂本氏はブックオフの取引先だった丸善から約7億4200万円のリベートが発覚し、同時に、社員へのセクハラとパワハラを告発されて会長職を辞任。退社後に『バリュークリエイト』を設立して、外食産業に参入したんです。京セラの稲盛和夫氏の『盛和塾』の塾生だけあって、転んでもタダでは起きません」(同)
“俺のシリーズ”は銀座界隈を中心に『俺のイタリアン』『俺のフレンチ』『俺の焼肉』『俺の割烹』『俺の焼き鳥』などを展開。昨年11月には『バリュークリエイト』から『俺の株式会社』に運営を引き継いだ。
「急成長の要因は高級食材を使って一流シェフの料理が一品あたり1000円程度で味わえることです。聞けば、イタリアンの原価率は40%が一般的なのに、異例といわれる原価率60%に設定しているというじゃないですか。店頭には夜9時なのにOLやサラリーマンらが列を作っていますし、羨ましい限りですよ」(銀座のクラブ美人ママ)
人材派遣会社を通じて一流店で働くシェフをヘッドハンティング。店によって異なるが、売り上げのパーセンテージをギャラとして支払っているという。
「従業員にはストックオプション(新株予約権)もあるからやりがいがある。“365日24時間死ぬまで働け”としてブラック企業と指摘される居酒屋チェーン『ワタミ』の渡邊美樹会長(6月27日辞任)に爪の垢でも煎じて飲ませたいくらいです」(フードライター)
ブラックの汚名はもう着たくない?