「日本体操協会から『左足前距腓靭帯不全断裂』と発表されました。全治2、3週間で手術の必要はないとのことですが、10月下旬の全日本シニア選手権は出場せず、来年春の復帰を目指すそうです。内村が長期欠場するのは初めてのこと」(体協詰め記者)
世界選手権では、個人総合7連覇が懸かっていた。「ケガをするということはヘタクソ。まだ伸びシロがあるってことかな」と内村はおどけてみせたが、ともに団体戦を戦う予定だった白井健三らには「違う形で東京五輪までやってもいいかもね」と、意味深な言葉も発していたという。
「内村は6種目をこなす個人総合に強いこだわりを持っていました。『違う形』とは、1種目に集中するという意味なのか。そうなると、東京五輪は団体戦だけに出ることになります。体力の衰えを自覚したのかも」(同)
オリンピック2大会連続チャンピオンの内村は、東京五輪を31歳で迎える。これまでは「まだ大丈夫」の声のほうが多かったが…。
「今年4月、体操界初のプロとなり、練習を一部公開したのですが、20代前半の頃とはまったく内容が異なり、何度も丁寧に着地姿勢を繰り返していました。若い頃は勢いでやっていたのに」(関係者)
食生活も変えたという。休日のすごし方にしても、今までは“爆睡”だったが、翌日に「体が動かなくなるかも」と言い、決められた時間に起きてジョギングをするようになった。
「レスリングの伊調馨など、20代後半から30代前半の他選手は、事実上の引退となっています」(同)
東京五輪に間に合わなかった天才たち。内村はギリギリまで戦うつもりだが、今回の故障は大きな転機となりそうだ。