「この定期券によって、各グループのブランドイメージアップが図られることが期待されます。また、はなまるうどんが吉野家グループであったことを知らなかった人が、この定期券を使うことで知ることができ、はなまるうどんに吉野家のクオリティーが生かされていることを知ることができる。多くの飲食チェーンはポスターの端にグループ店舗を記載してますが、そこまで気にしている人はいないでしょう。今後はグループとしてのブランドイメージ向上、さらにはスケールメリットを生かす方法として、この定期券サービスは普及する可能性があります」(フードライター)
見知らぬ町で大型飲食店チェーンの看板を見ると安心するように、今までは誰もが入りやすい敷居の低さと、安定したおいしさを売りにしていた。しかし、ネットやSNSの普及によって、かつては入りにくかった地元の人しか知らないような店でも、店内の様子や評判がある程度分かるようになった。敷居が下がり、訪れやすくなったため、いつでもどこでも味わえる大型飲食店チェーンは、その強みが弱まっていたのだ。
弱みを強みに変える定期券サービス。どうやら大手飲食店チェーンの“切り札”となりそうだ。