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1000億円近い予算が必要か? クールジャパンで天下り組織増殖

 これは、官僚たちが進める天下り組織の増加を狙った陰謀ではないのか?
 経済産業省や文化庁のコンテンツ輸出政策、いわゆるクールジャパンに批判の目が向けられている。

 日本の音楽や映像などのコンテンツ市場は米国に次ぐ世界第2位。
 ところが、輸出比率(金額ベース)は5%程度と米国の20〜30%を大きく下回る。直近の輸出額は63億円程度で、韓国の165億円に大きく差をつけられているのが現状だ。
 そこで、安倍晋三総理は成長戦略第3弾として「『放送輸出コンテンツ』を5年後までに現在の3倍にする」とぶち上げた。
 そのため、クールジャパンマネーに官僚やブラック紳士が群がり始めたのだ。

 経産省のクールジャパン関連予算はなんと343億円。
 また、総務省は民主党政権下では約3億5000万円程度だったが、'12年度補正予算では、その10倍近くの30億円規模。'13年度はさらにそれを上回る予算となりそうだ。
 他に、'13年度では文化庁や外務省までも10億円から20億円の関連予算を請求、結果として'13年度のクールジャパン関連予算は1000億円近くにのぼるという。
 そのため、ばらまかれる予算の奪い合いになっているのが実情である。
 それにしても、クールジャパンにこれほど莫大な予算が必要なのか。担当者の飲食などに消えてしまうなど、スキャンダルの芽にならないよう祈るばかりである。

 これにともない、わけのわからない団体や組織ができつつあるのも気になる。
 すでに専従が60人ほどいる経産省は、500億円を投入し、民間団体と『クールジャパン推進機構』の設立準備を進めている。
 また、総務省も8月をメドに放送、音楽、映像や商社、総務省関係者らが参画する『社団法人』組織を設立する。これらが天下り組織であるのはいうまでもない。

 こうしてみると、しょせんクールジャパンは、官僚たちが吸う甘い汁に過ぎないということだ。

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