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K-1王者・長島☆自演乙☆雄一郎がプロレスデビューしなければならない悲しい事情

 10年K-1 MAX(中量級)日本王者の長島☆自演乙☆雄一郎(26)が、5月5日、東京・後楽園ホールで開催される「ブシロードレスリング」でプロレスデビューすることが分かった。シングルマッチになる予定で、対戦相手は未定。

 同興行は株式会社ブシロード(木谷高明社長)が主催。同社はカードゲーム、ゲームソフト、トレーディングカード等を制作、販売する企業。木谷社長は米最王手のプロレス団体WWEや、崩壊した総合格闘技団体PRIDEのファンであることを公言している。

 昨年、自演乙にとっては飛躍の年となった。K-1 MAX日本代表トーナメントを制覇。大みそか「Dynamite!!」ではDREMライト級王者の青木真也と、K-1&総合のミックスルールで対戦。敵の土俵である総合ラウンドでKO勝ちを果たして、一躍“時の人”となった。気を良くした自演乙は、K-1と総合の両刀遣いも視野に入れる発言を残していた。

 しかし、K-1、DREAMを主催するFEGは経営難により、今年の興行スケジュールすら発表できず、オランダの格闘技団体「It's SHOW TIME」からギャラの未払いもバラされるほどの惨状。自演乙も試合の予定が全く立たない状況だ。そんななかでのプロレスマッチのオファーを、彼は受けた。K-1がちゃんと機能していれば、この誘いをおそらく受けていないだろう。

 自演乙は子どもの頃、プロレスファンだったとのことで、それほど拒絶反応はないようだ。やると決めた以上は、プロレスファンのひんしゅくを買わない程度に練習はしてほしいものだ。

 かつて、シュートボクシング出身の村浜武洋(現・村浜 TAKE HERO)が、プロレス、総合、K-1の3分野で活躍したことがあった。自演乙も村浜のような働きができれば、格闘家としての幅も広がり、需要も高くなるのだが…。
(ジャーナリスト/落合一郎)

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