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空前の城ブームの裏で「二条城」改修寄付金目標たったの50分の1のナゼ

 空前の“城”ブームの中、全国の名城で改修工事計画が持ち上がっている。
 「改修の時期が重なっているのは、戦国時代に全国的な築城ブームが起き、現在はその時期からだいたい400年目に当たっているからです」(城郭に詳しい観光ジャーナリスト)

 世界文化遺産の姫路城は、2009年度から事業費約28億円を投じて“平成の大修理”が行われており、'14年まで続く。大阪城、名古屋城の天守閣改修工事は、総額50億円を投じて行われるし、NHK大河ドラマ『八重の桜』の会津若松城の改修工事も行われる。

 城の改修工事には、文化庁などからの援助と企業、個人からの寄付が集まり、総じて改修費に支障はないのだが、唯一例外なのが京都の二条城。姫路城と同じ世界遺産で、大政奉還の舞台ともなった名城に何が起こっているのか。
 「二条城は1603年の築城以来、大規模な改修は一度も行っていないのです。したがって老朽化や一部耐震性などの問題もあって大改修を行うことを決めたのですが、その総工費は約100億円。半分は国の援助でまかなえますが、残り半分は京都市の負担。特典つきの『一口城主募金』として寄付を呼びかけているのですが、まだ7500万円しか集まっていないのです」(京都市産業観光局)

 寄付は'10年10月から始めたので、かれこれ2年半が過ぎた。それで1.5%の寄付しか集まっていない。
 「名古屋城の場合、50億円に対して49億円集まっていますが、トヨタが超大口寄付をしている。京都にも大企業は多いのですが、企業からのサポートがない。それは決して二条城に関心がないということではなく、文化遺産が多いという事情があるのではと思います。京都の場合、国宝級の建物は40、重要文化財は205もあるのです。企業側も二条城だけに寄付はできないという事情なのでは?」(同)

 古都・京都ならではの悩みということらしい。

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