「まだ選手の名前と顔が完全には一致していないみたいです。声を掛けようとすると、一瞬“間”が出来るんです。筒香(嘉智)のように有名な選手ばかりが名指しされています」(前出・現地入り記者)
監督自らの特守ノックでも、最初の標的とされたのはやはり筒香だった。ノックそのものは「芯に当たっていない。10点」(中畑監督)と5分程度で終わったが、真相は違うようだ。
「本当は守備コーチの職域を侵してしまったことに気づき、引っ込んだんです。高揚感を抑えきれず、ジッとしていられなかったんでしょう」(担当記者)
昨季までとは比べ物にならない活気の良さだが、明るい話題ばかりではない。本社・DeNAがライバル社・グリーとの訴訟合戦に踏み切ったのだ。グリーに提訴されていることは、球界参入当時から指摘されていた。DeNA幹部は「誠意を持って対応したい」とNPBに回答していただけに、“逆提訴”に出たのは、少々驚きである。提訴の中身はともかく、裁判が長引けば、NPBの幹部連中の印象が悪くなるのは必至。まして、ケータイのゲームにチンプンカンプンな世代である。
「現場と親会社の『距離感』も心配です。実は、中畑監督がDeNAの南場智子取締役と対面できたのは、1月24日。南場取締役が多忙なスケジュールの合間を縫って、球団事務所を訪れ、やっと実現したんです」(前出・関係者)
中畑監督のカラオケのお誘いがイヤで、「この時期まで遅くなった」という冗談も流れた。選手にすれば、指揮官と親会社が同時期に代わっただけに、それなりの配慮はすべき。
「楽天とのトレード話が御破算になりました。楽天はDeNAの球界参入に最後まで反対したし、その影響かも。両球団とも戦力的には1枚も2枚も足らないのは同じですが、パフォーマンスで盛り上がっている分、横浜DeNAの方がマシ」(前出・ベテラン記者)
キャンプ初日、報道陣との談話がお開きになったとき、中畑監督は「カゼひくなよ。宿題やったか〜?」と、挨拶した。ドリフのエンディングをマネしたのだが、若い記者連中には伝わっていなかった。完治復帰が遅れたのは、ギャグの古さ(寒さ)も影響しているのかもしれない。