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千葉ロッテが身売り説「最終局面」〜売却先はあのIT企業〜

 今季の千葉ロッテは、オープン戦を13勝2敗3分、勝率8割6分7厘とぶっち切りで優勝し、ペナントレースでも優勝候補の一つに数えられていた。しかし、蓋を開けてみれば、11勝30敗1分け、勝率はなんと2割6分8厘。借金もすでに19を数え、すでに首位戦線から遠く引き離されている(数字は5月22日現在)。
 この急降下劇の背景に見え隠れするのが、ロッテの球団身売り説だ。
 「韓国ロッテグループは、昨年からの首脳陣による背任・横領の容疑で、逮捕、在宅起訴されたりで大混乱をきたしています。日本と韓国で事業を展開するロッテグループを傘下に置くロッテの親会社、ロッテホールディングス(ロッテHD)の社内は大荒れの模様で、同HD副会長で韓国ロッテグループ会長、かつ千葉ロッテマリーンズオーナー代行の重光昭夫氏もその渦中にあります。'15年以来、創業者・重光武雄氏(ロッテHD名誉会長)の後継経営権をめぐって長男・宏之氏と次男・昭夫氏による骨肉の争いが表面化したのです」(経済誌記者)

 一昨年1月、ロッテグループ副会長だった宏之氏が父親の信頼を失って解任され、昭夫氏が副会長に就任。しかし、宏之氏が父親との関係を修復して巻き返し、6月下旬に予定されている株主総会では、大株主の立場から経営陣の刷新を提案。自身を含め4人の取締役の選任を求めるという。
 「この提案は、過去にも3回討議され、いずれも退けられています。しかし、今回は昭夫氏が前大統領の朴槿恵被告への贈賄罪で韓国検察から起訴され、これまでとは状況が違うのです。もっとも、宏之氏もロッテグループ内から不当に報酬を受け取ったとして横領罪で起訴されており、こちらも立場は微妙。いずれにしても、韓国新大統領の文在寅氏は財閥解体に力を入れており、同グループの体質改善、スリム化は避けて通れない。千葉ロッテを含む赤字セクションの整理、見直しを迫られることになるでしょう」(同)

 広告効果を理由に、毎年千葉ロッテに20億円近く補てんし続けてきたロッテHDだが、一昨年は10億円に減らし、昨年は過去最低の5億円。今年は「0円=球団売却」のシナリオも十分予想される。
 「オープン戦のぶっち切り優勝」と「公式戦に入ってのぶっち切り最下位」は、実は球団売却を念頭に置いた「作業工程表に沿った流れ」という見方もある。スポーツ紙デスクが解説する。
 「球団売却説が、いよいよ最終局面を迎えたということでしょう。ロッテが高値で球団を売却するために総力を挙げた結果が、オープン戦の優勝。この作戦が奏功し、買い手のメドが立った。そこで今度は『選手の年俸カット』にとりかかったという構図です。ペナントレースで最下位になれば、選手の年俸は下げやすくなる。現在のロッテの負けっぷりのよさは、作業工程表通り、実に見事と言えます」

 売却先として噂されているのが、千葉市に本社を構えるアパレルのオンライン通販サイト『ゾゾタウン(ZOZOTOWN)』を運営するスタートトゥデイ社だ。'12年に東証一部に市場変更した同社は昨年12月から年間3億1000万円の契約で千葉マリンスタジアムのネーミングライツ(命名権)を獲得。一足先に『ZOZOマリンスタジアム』をスタートさせ、ロッテ球団との関係を強めている。
 スタートトゥデイ社の創業者である前澤友作社長(41)は、米経済誌フォーブスが毎年発表する「日本の富豪50人」で、昨年は日本で14位。推定資産は3300億円といわれ、孫正義氏(ソフトバンク会長)や柳井正氏(ファーストリテイリング会長)とともにやり手経営者と評される人物だ。
 「その前澤社長と恋愛関係にあるのが、ダルビッシュ有の前夫人でモデルの紗栄子です。前澤氏はこれまで2人の女性との間に3人の息子をもうけていますが独身。同社が千葉ロッテを買収すれば、紗栄子はオーナー夫人となる可能性もあり、『前夫に対する最高の逆襲』と話題になっています。紗栄子もダルビッシュとの間に2人の男の子があり、将来はプロ野球選手に育てたいと考えている。度を超すお金持ちアピールでネット炎上することの多い女性ですが、息子のために球団オーナー夫人になるという話なら自分の株も上がる。2人には千葉に大豪邸を建設中という情報もあります」(芸能レポーター)

 売却先には、DeNAと横浜ベイスターズ買収を競ったLIXILの名も囁かれているが、パ・リーグはソフトバンク、楽天のIT企業がけん引していることから、同じIT系企業で年商2000億円のスタートトゥデイ社が最有力だ。横浜ベイとほぼ同額の65億円程度で譲渡交渉が最終局面に入ったという情報もあり、この額なら前澤氏のポケットマネーで賄えるという。
 '13年シーズンから采配を振るう伊東勤監督は、チームを3度クライマックスシリーズに進出させるなど評価は高い。今季は、西武時代に培った“ダイヤ通り”の運行で親会社の思惑を忖度。これで解任どころか、信頼が一層強まった。

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