しかし、大物演歌歌手の子息となると実に珍しい。
テレビ東京が今年4月に森進一・森昌子('05年離婚)の次男・森内智寛氏(23)を採用していたことが最近わかり話題になっている。
慶応幼稚舎から大学までと根っからの慶応ボーイ。現在は、3カ月の研修期間を終えて制作局に配属され、役職はADである。
それにしても森進一・昌子の息子のテレビキー局入社を意外ととらえる人は多い。次男は別としても、他の2人はやんちゃな話しか聞こえてこなかったからだ。
長男・森内貴寛(24)は慶応幼稚舎から慶応高校まで進み、ジャニーズ事務所に所属してNEWSの初期メンバーに参加した。だが、途中で脱退。高校も中退し、堀越学園に編入(のちに中退)した。現在はアミューズ所属のロックバンド『ワン・オーケー・ロック』のメンバーである。
三男の森内寛樹(22)もロックバンドマンであり『マイ・ファースト・ストーリー』(インディーズ・レーベル)のボーカルだ。
つまり森ジュニアたちは、“ロック野郎”というイメージしかなかったのだ。
今回、次男がテレ東に入社したのは、やはり森進一のコネがあったのは言うまでもなかろう。
「学歴のない森は、いい学校に入れた長男、3男がロックのバンドマンになったのをかなり残念がっていた。森の上昇志向はハンパではありません。昨年亡くなった実弟を医者にしたことでもわかる。親権は昌子にあったが、3人の息子のうち、次男がもっともサラリーマン向きということで、優良企業に入れたかったのです。森とテレ東とは『演歌の花道』をはじめ、かなりの歌謡番組で関係があり、制作のトップとはパイプが太い。そこで自ら働きかけ、次男を入社させたわけです」テレ東関係者)
テレ東も、これまでは堅実な青年や令嬢を軸に採用してきたが、方針を変えている。昨春、元モーニング娘。の紺野あさ美(慶大環境情報学部卒)をアナウンサーとして採用、そして今回の森ジュニアである。
「テレ東はどちらかというと男性社員は体育会系が多い。そのせいか良家の子女を数多く入れているフジのように華やかさがイマイチ。局イメージが地味なのです。ただ紺野の入社が内定したとき芸能マスコミも騒ぎ、『テレ東もやるな!』というプラス面で浮かび上がった。一人の有名人を入社させることの宣伝効果を知って路線を変更させたようです」(テレビ業界事情通)
森ジュニアの評判はまずまず。今後の“出世”に早くも関心が集まりつつある。