「売上高が前期比6.5%減の約2897億円。営業利益は48.8%減の約55億円と減収減益を記録してしまった。キー局の中でまさに1人負けと言ってもいい状態です」(フジ関係者)
ちなみにフジ以外のテレビ局の決算状況はこうだ。
「日テレの売上高は、前年比5.7%増の3070億円、営業利益は20.5%増の458億円。テレビ朝日は売上高が増減なしの2282億円、営業利益は10.8%増の102億円。TBSも売上高0.5%増の2103億円、営業利益は5.6%増の66億円。テレビ東京は売上高が5.1%増の1073億円、営業利益は95.3%増の46億円です」(経済誌デスク)
さらに、テレビ界を驚愕させたのが、局単体の当期純利益額だ。
「売上を見てみると、フジの2897億円に対しテレビ東京は1073億円と大差を付けられている。だが、当期純利益ではフジの33億円に対し、テレ東は59億円という倍近い金額なんです」(テレビ事情通)
このコストパフォーマンスのよさに、大手クライアントも大注目だという。
「テレ東に出稿した方が、少ない投資額で倍以上のリターンがあるということです。ちなみに、ゴールデン&プライム帯のスポット金額はフジが80万円〜であるのに対し、テレ東は20万円〜。これからはフジを避ける傾向が広まっていくのは確実」(大手広告代理店幹部)
こんな壊滅的状況に陥る中、上層部には何の危機感もない。6月1日付の人事異動内示が、それを物語っている。
「会社の株価を下げ、危機に追いやった日枝久会長や亀山千広社長の残留が早々に決まったんです。編成改革を指示したのはこの2人。赤字転落の原因はこのツートップなんです。責任さえ取ろうとしない態度に皆、やる気を失っている」(前出・フジ関係者)
その結果、最近、フジテレビの未来を担うべく若手&中堅局員が次々と逃げ出す準備を始めているという。
「日テレ、テレ朝の中途採用の情報を集めている。最近は子会社に入る動きもある。20代の若手局員の中には異業種に転職するものも現れた。局に留まりながら公務員試験の勉強をしている者もいますよ。末期ですね」(フジ系制作会社幹部)
まずはテレビ界一、いや日本一高いと言われる給与改革を始めるべきだろう。