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巨人が大警戒 広島カープ優勝請負人・黒田博樹の年俸3億円帰還(1)

 米フロリダ州オーランドの高級リゾートホテル。メジャーリーグのゼネラルマネジャー(GM)が一堂に会して来季の戦力を探り合うオフ恒例のGM会議が、11月11日から3日間の日程で開催された。

 話題の中心は当然、開幕24連勝の世界新記録を樹立した楽天・田中将大投手(25)。近く始まる予定の入札に備え、金額の駆け引きがホテルロビーのあちこちで見受けられたという。
 「日本では、マンフレッド最高執行責任者が日米間で合意していたポスティングシステムの新制度を破棄し、日本野球機構(NPB)に修正案の提出を発表したことで、今オフの田中のメジャー移籍は時間的に間に合わないのでは、と報道されているが、事実は違う。彼らは対応が遅れた日本サイドの揚げ足を取っているにすぎません。狙いはいかに入札額を抑えるか。どっちみち、入札金は球団サイドに入るわけで田中には関係ない。そこで入札に100億円の予算を組んでいたヤンキースは70億円程度に抑え、その浮いたマネーを田中の年俸に乗っける作戦です。ドジャースも狙っていますが、まい夫人の強い希望もあり、ニューヨークの魅力には勝てない。オーランドの地元紙は、はや『TANAKAミーティングはヤンキースが制覇』と大々的に報じています」(駐米の日本人ジャーナリスト)

 実はマー君のヤンキース入りの根拠になっているのが、今季、ヤ軍にあって孤軍奮闘して11勝を挙げ、FA資格を有するエース黒田博樹投手(38)のチーム離脱にある。GM会議が始まった11日、黒田はヤンキースが提示していた年俸1410万ドル(約14億円)のオファーを正式に断ったのだ。昨年と同様に1年契約での増額再交渉、または他球団への移籍の道もあるが、ヤンキース側は半ば諦めているという。
 「これがヤ軍を捨てて好条件でライバル球団に移籍となれば、意地でも黒田を離さないでしょうが、話は全く逆だからです。実は広島を離れてメジャーに転身する際、黒田はカープファンに『野球人生の最後はカープで』と約束しており、それを順守しようとしているのです。ヤ軍に残れば14億円。一方、市民球団の広島が出せる額は、せいぜい3億円。それでも約束を守りたいという男気に、ヤ軍首脳は驚きを通り越して尊敬の念さえ抱いている。同時に黒田をロスすることで田中の獲得は優勝への絶対条件となった。まあ、マー君のヤンキース入りが確定するまでは、黒田への残留交渉は継続するのでしょうが…」(スポーツ紙デスク)

 こんな動きを裏付けるように、黒田がヤンキースの優先的交渉権のオファーを蹴った11日、広島のカープ系地元テレビ局は『黒田、カープ復帰』を速報で流した。少々勇み足の感もあったが、逆に言えば、地元局だからこそ入手できた情報といえなくもない。
 「最後の野球人生は自分を育ててくれたカープとカープファンに恩返しをしたい、と黒田は考えています。今季の赤ヘルは終盤で猛チャージをかけ、Aクラス入りしたばかりか、クライマックス・シリーズの第1ステージでは2位阪神を打ち負かしました。念願の日本シリーズ出場こそかないませんでしたが、これで実力が巨人に肉薄していることを証明できた。この頑張りは黒田に向けて“復帰の機は熟している”というサインにもなりました。黒田が『今のカープに自分が加われば優勝できる』と判断したとしても不思議ではありません」(広島担当記者)

 野村謙二郎監督の下、カープは確実に戦闘力を上げている。投手陣に限っては、巨人に勝るとも劣らない。今季、セの規定投球回以上の投手17人のうち、エース・前田健太の15勝を筆頭に野村祐輔(12勝)、バリントン(11勝)、大竹寛(10勝)と2ケタ勝利投手が4人。それに今ドラフトでは即戦力の大瀬良大地投手(九州共立大)を引き当てた。さらに黒田が加わるとなれば、前代未聞の“2ケタ投手6人”も夢ではない。
 その脅威を誰より感じているのが、巨人・原辰徳監督。十分過ぎるほど強力な投手陣がいるにもかかわらず、今年もFA市場に乗り出し、中田賢一投手(中日)、大竹寛投手(広島)の獲得に向け、本格調査を開始しているのだ。

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