「地方自治体の広報関係者が血眼で探しているのが、『ブラタモリ』の制作スタッフに繋がる人脈。何のツテもない関係者も、どうにか接触しようと躍起になっている」(芸能プロ関係者)
その結果、NHK内ではある珍現象が最近、話題になっているという。明らかに地方からと分かる人間たちがNHKの受付に列をなしているというのだ。
「以前は、地方自治体の陳情といえばNHK大河ドラマと決まっていた。現在も'18年度は西郷隆盛に内定したといっては、その関係ご当地が話題になった。ドラマの舞台となれば観光客が激増するからです。あとは『NHKのど自慢』の誘致。『ウチの村にも来てくれ〜』といった具合です。ところが『ブラタモリ』に限っては、事前に地方の広報関係者が参考プランを作ってくるほど気合いが入っています」(テレビ関係者)
それにしても、なぜ『ブラタモリ』が自治体関係者から受けているのか。
「取り上げられた地方は必ず観光客が増えるからです。しかも、一時的ではなく、しばらく効果が続くんです。実際に日光や軽井沢、伊勢、函館、会津若松、長崎、富士山などを取り上げると、その町の人口が3倍になるくらいに観光客でごった返す。その一番の理由は視聴率ですよ。民放が視聴率1桁台を取る中で、いい時は15%前後、悪くても10%前後は必ずキープ。だから、取り上げた町を見た翌日にタモさんになったつもりで皆が訪れるんですよ」(民放編成関係者)
気になるのは『ブラタモリ』1本の制作費だ。
「1本当たり2500万円で作っている。この金額は民放の約2倍に匹敵します。しかも、タモリのギャラは150万円〜。リサーチや技術にお金をふんだんに使っているんです」(テレビ事情通)
地方自治体関係者のNHK&タモリ詣では、しばらく続きそうだ。