清原氏の西武キャンプ視察を聞いた球界OB、関係者たちは「元気になったのか」と、ホッと胸をなで下ろしている。というのも、昨年11月25日、腎臓障害、尿管結石の疑いで緊急入院、所属事務所によると約1か月後の12月23日に退院したというのに、表舞台に出てこなかったからだ。
そこで、「清原はニンニク注射やステロイド使用疑惑など、肉体改造の際に、いろいろなウワサがあったから、その後遺症ではないか。もしもそうだとすると、体がボロボロになっている恐れがある。そうなると、監督として現場復帰するのは難しいのではないか」という推測などが球界の水面下で乱れ飛んでいた。
実際に、西武からFAで巨人入り後、格闘技のトレーナーについて肉体改造をしており、野球選手というよりも格闘家のような体つきになっている。「野球で使う筋肉とは違う。故障しやすくなるだけだ」と球界OBが指摘したように、巨人からオリックスに移籍後はヒザの故障に泣かされ続け、現役引退している。
が、ユニホームを脱いでスポーツ紙の専属評論家になった時、「将来、監督としてもう一度、現場に戻りたい」と明言。監督としての現場復帰に強い意欲を示している。それなのに、重大な健康不安があれば、グラウンドに戻るのは不可能になってしまう。
古巣・西武、しかもマスコミが注目する、ゴールデンルーキー・菊池雄星とのテレビ番組の対談の仕事で初めてキャンプ視察をしたのは、偶然ではなく、裏ありだろう。周囲の健康不安説を一掃するには、最高のデモンストレーションの場になるからだ。
清原監督には、人気面でオリックス・宮内義彦オーナーが高く評価しており、西武も関心を持っているといわれる。番長野球がどういうものになるのか、ファンの関心度も桁外れに高いだろう。
まずは菊池雄星との対談で健康不安説一掃のデモンストレーションに成功した清原だが、願い通りに監督の座を射止めるには、現場へ足繁く通うことが必要不可欠になるだろう。「現場に来ないヤツを監督にできるか」と酷評されている江川卓氏の二の舞にならないためにも。